重賞ウィナーレポート

2013年07月14日 函館記念 G3

2013年07月14日 函館競馬場 曇 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:トウケイヘイロー

プロフィール

生年月日
2009年04月22日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:16戦7勝
総収得賞金
267,589,000円
ゴールドヘイロー
母 (母父)
ダンスクィーン  by  ミルジヨージ(USA)
馬主
木村 信彦
生産者
中村 和夫 (浦河)
調教師
清水 久詞
騎手
武 豊

 サマー2000シリーズの第2戦「第49回函館記念(G3)」は中村和夫さん生産のトウケイヘイローが鮮やかに逃げ切って重賞2連勝。今年3つ目の重賞制覇を生まれ故郷の北海道で飾った。

 トウケイヘイローを生産した中村和夫さんは、現在病気療養中。そのため、家族と自宅のテレビでレースを観戦していたという。

 「函館競馬場には牧場スタッフが応援に行かせてもらいました。今回は相手も強くなっていましたし、トップハンデ。それから脚質的に目標にされる心配もありましたので正直勝てるとは思わなかったのですが、とっても強い競馬をしてくれました。父も大変喜んでおります。きっちりと仕上げてくれた厩舎の方々や優勝に導いてくれた武豊ジョッキー。それから、この馬を大事にしてくださっている木村信彦オーナーに感謝すると同時に、感動いたしました。ありがとうという言葉を馬とすべての方々に送りたいと思います」と中村和夫さんとレースを観戦していた愛娘の時子さんが話してくれた。

 もともと期待の大きな馬だったというが、生産者と同時にオーナーとしても活躍していた中村和夫さんが病魔に襲われたために手放すことを決めた。2歳トレーニングセールに上場したものの、値段が折り合わずに1度は牧場に連れて帰ったこともある。それは生産者としてのプライドと自信からだった。

 「トウケイヘイローの祖母ハイネスポートは、父がミルジョージを配合するために購入した馬です。そうして生まれたダンスクィーンは結果を残すことができませんでしたが、母としてゴールドヘイローとミルジョージの素晴らしさを伝えてくれています」と思いを口にしている。

 そして。「縁あって今の馬主さんとめぐりあい、大切にしていただいて幸せな馬だと思います。私たちも感謝していますが、今回は特に嬉しいこともあったんです」。函館記念(G3)のレースを終えたトウケイヘイローが、中村さんの親族が経営する牧場(ケイアイファーム)に短期放牧で戻ってきた。

 「いま、トウケイヘイローは馬主さんの大切な馬ですが、せっかく近くに来たのだからと、父と一緒に見に行ったんです。父は、元気そうな馬を見て、本当に嬉しそうでした。トウケイヘイローから元気をもらったようです」と笑顔でそのときの様子を報告し「ゴールドヘイローが伝える成長力を証明してくれたことも嬉しいです」とレースを振り返った。

 「次のレースは、さらに相手が強くなると思いますが、悔いのないようにこの馬のレースをして欲しいと思っています。そして、無事に秋を迎えてほしいと思います」とエールを送っている。