2013年06月30日 CBC賞 G3
優勝馬:マジンプロスパー
プロフィール
- 生年月日
- 2007年03月07日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:26戦9勝
- 総収得賞金
- 238,839,000円
- 馬主
- 佐々木 主浩
- 生産者
- ハシモトフアーム (新冠)
- 調教師
- 中尾 秀正
- 騎手
- 福永 祐一
CBC賞(G3)は直線外から伸びたマジンプロスパーが、逃げ粘るハクサンムーンをとらえて快勝。昨年に続く連覇を達成するとともに、自身3つ目の重賞タイトルを手にした。
本馬が育成期間(1歳秋~3歳春)を過ごしたのはノーザンファーム空港牧場のR厩舎。当時のマジンプロスパーのことを「よく覚えていますし、とても思い入れのある1頭です」と語るのはノーザンファーム空港牧場の犬伏健太調教主任だ。じつは、犬伏さんは本馬の母ハリウッドドリームにも跨ったことがあり、「この仕事に就いて、初めて骨折した時に乗っていたのが母ハリウッドドリームだった」という。ちょっぴり苦い記憶はいつの間にか思い出になり、数年後、その馬の息子から犬伏さんは“並ではない”手応えを感じとる。
「2歳の早い時期から調教の動きや乗り味は抜群でしたね。速いキャンターに行った時なんか“どこまで伸びるのだろう”というほどの手応えで。すごく良い動きをしていました。母同様、激しい一面があって、芝の短距離で弾けるイメージ。その頃から重賞級の活躍を想像できるほどでした」
大きな期待を背負って2歳夏の早期デビューを目指していたマジンプロスパーだが、デビュー間近の追い切り後に飛節骨折が判明。「入厩していた札幌競馬場から牧場に戻ってきて、そこからは良い頃の状態に再び戻るための期間でした。手術をしない自然療法で、舎飼の期間を経て引き運動、ウォーキングマシンという感じで一歩一歩。結局、2歳戦は一度も走れなくて、デビューできたのは3歳の7月ですからね。時間がかかりました」
待望のデビューを果たしたものの、ダート4戦で勝ち上がれず、名古屋競馬へ移籍。地方3戦2勝の成績を残して再転入を果たした時には4歳になっていた。当初思い描いていたプランよりかなり遠回りとなったが、犬伏さんは「本来の力を出せば、きっと活躍できるはずだ」と中央復帰後のレースを楽しみにしていたという。
期待はすぐに確信へと変わる。再転入2戦目で中央初勝利を挙げると、初めての芝戦となった1000万下で後続に4馬身差の圧勝。その約8か月後には阪急杯(G3)で重賞初勝利を飾ったのである。そして先日、CBC賞(G3)連覇を達成。ここまでくれば、次の目標はただひとつだ。
「前走はレコード勝ちですから、力をつけていると思います。G1を勝ってほしいですね」
秋の大舞台で頂点に立つのは誰か。決戦の日を心待ちにしたい。