重賞ウィナーレポート

2013年06月02日 安田記念 G1

2013年06月02日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロードカナロア

プロフィール

生年月日
2008年03月11日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:15戦10勝
総収得賞金
669,958,000円
キングカメハメハ
母 (母父)
レディブラッサム  by  Storm Cat(USA)
馬主
(株) ロードホースクラブ
生産者
ケイアイファーム (三石)
調教師
安田 隆行
騎手
岩田 康誠
  • 母レディブラッサム
    母レディブラッサム
  • お腹には期待のディープインパクト産駒
    お腹には期待のディープインパクト産駒

  • 広々とした馬房でくつろぐ馬たち
    広々とした馬房でくつろぐ馬たち
  • 色彩豊かな牧場入り口
    色彩豊かな牧場入り口

 マイルのスペシャリストたちが顔を揃えるなか、現役最強スプリンター、ロードカナロアの参戦で注目が集まった第63回安田記念(G1)。

 昨年、香港スプリント(G1)を制し、世界の壁を打ち破ったカナロアは距離の壁も打破、重賞5連勝でマイル王の称号をも手に入れた。

 2011年の11月、初めての重賞制覇から何度目の取材になるだろう。すっかり通い慣れた道を進み新ひだか町三石のケイアイファームに到着すると、相変わらず元気そうなカナロアの母、レディブラッサムと繁殖スタッフの杉山寿広さんが迎えてくれた。

 「G1レースにはスタッフが順番に現地で応援できるのですが、自分はオークス(G1)に連れて行って貰ったので安田記念(G1)はテレビ観戦でした」そのオークス(G1)もティアーモ、ブリュネットの2頭出し。宝塚記念(G1)ではダノンバラードが2着と生産馬の活躍が続いている。

 小森忠夫場長の家に集まりレースを見守った繁殖スタッフたちは、やはり距離延長に不安を抱えていたそうだ。「パドック中継がはじまると大人になったな、どっしり構えて風格が出たな、なんて話しながら画面を見ていましたが、マイルは3歳初戦のジュニアC(OP)で一度走ったきりですからね。相手はこの距離のエキスパートだし、人気にはなっていましたが他の馬の状態が気になって仕方なかったですね」と杉山さん。期待と不安が入り交じる中、スタートが切って落された。

 いつものように中団待機で脚をため、直線勝負に賭けるロードカナロア。坂を駆け上がると外側から末脚を伸ばして先頭に立ち、猛追するショウナンマイティをクビ差抑えた。「見ているこっちより馬の方が落ち着いていた感じですね。4コーナーを回ったときはあの位置で届くか!?と焦りましたが、結果的にいつもと同じレース運びでの勝利。本当に強くなった、凄い馬になった。今回の勝利でその気持ちがより強くなりました」と杉山さんは頬を緩ませた。

 次なるロードカナロアを送り出すべく、牧場には新しい命が続々と誕生。放牧地を快活に駆け回る子供たちは未来のスターホース候補だ。母レディブラッサムに当歳はいないが、現在ディープインパクトを父に持つ小さな命をお腹に抱えている。今年のクラシックを席巻したアユサン、キズナの活躍でにわかに注目を集める父ディープインパクト、母父ストームキャット配合となるだけに、誕生が待ち遠しい。