重賞ウィナーレポート

2013年05月11日 京王杯スプリングC G2

2013年05月11日 東京競馬場 雨 稍重 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ダイワマッジョーレ

プロフィール

生年月日
2009年01月17日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:13戦5勝
総収得賞金
300,578,000円
ダイワメジャー
母 (母父)
ファンジカ(IRE)  by  Law Society(USA)
馬主
大城 敬三
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
矢作 芳人
騎手
蛯名 正義

 7度目の挑戦で、ついにダイワマッジョーレが重賞タイトルを掴んだ。

 「ダイワマッジョーレは母ファンジカが17歳の時に出産してくれた産駒です。持ち込みのHalling産駒であるファイトクラブ以降、母にはサンデーサイレンス、もしくはサンデーサイレンス系の種牡馬ばかりを配合してきたことになります」とは社台ファームの吉田哲哉氏。その言葉を聞いてダイワマッジョーレの血統を紐解いてみると、中でも目立つのが青葉賞(G2)、鳴尾記念(G3)を制し、種牡馬となったハイアーゲーム。競走成績だけでなく、種牡馬となってからも高い評価を集めた、父を彷彿とさせる青鹿毛の馬体を見れば、サンデーサイレンス系の血を進んで配合してきたのも納得がいく。

 「ダイワメジャーを配合したのは初めてだったのですが、それまでのすらっとした産駒とは違って、体のラインが太くて、父の特徴が上手く受け継がれたような印象を受けました」(吉田氏)

 サンデーサイレンス産駒としては、母系の影響が強く出た感のあるダイワメジャーではあるが、種牡馬となってからも自身の雄大な馬体、そして仕上がりのよさとスピード能力の高さなど、自らの長所を確実に遺伝させている。

 「また、ダイワマッジョーレは体高はさほど高くなくとも骨量があって、足元の関節や腱のつくりも丈夫でした。やんちゃな面を含めても、とても父の産駒らしい良駒である、という印象を持っていました」(吉田氏)

 本格的な騎乗調教に入ってからも、ダイワマッジョーレは父譲りといえる前向きな気性を表に出し、はつらつとした動きを見せていた。そんな調教の様子を見に来ていた矢作調教師からも、「いつ見ても安心させてくれる馬」との高い評価を得ていたという。

 「スピード能力の高さはこのころから疑いようがありませんでしたし、とにかく健康で、アクシデントなく調教を進めることができました。重賞制覇こそ時間を要しましたが、管理をしてくださった矢作先生やスタッフの皆さんが、常にいい状態でレースに臨ませてくれたからこそ、好走を続けることもできたのでしょうし、今回の重賞制覇は目的達成ではなくて、新たなるスタートとなる勝利だと確信しています」(吉田氏)

 また、社台ファームにとってもこの重賞制覇は、もう一つの喜びがあった。

 「ダイワメジャー産駒で、父、そしてこの馬のオーナーである大城氏にぜひ重賞タイトルを!と常に思ってきましたので実現できて嬉しく思いますし、更に大きなタイトルも目指せる馬だと思っています」(吉田氏)

 次走は6月2日に行われる安田記念(G1)を予定。父も制したこの舞台でダイワマッジョーレがどんなレースを見せてくれるのか、ますます楽しみが広がってくる。