2013年03月10日 中山牝馬S G3
優勝馬:マイネイサベル
プロフィール
- 生年月日
- 2008年04月11日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:19戦4勝
- 総収得賞金
- 258,450,000円
- 父
- テレグノシス
- 母 (母父)
- マイネレジーナ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- (株) サラブレッドクラブ・ラフィアン
- 生産者
- 高橋 修 (静内)
- 調教師
- 水野 貴広
- 騎手
- 松岡 正海
牝馬の祭典、ヴィクトリアマイル(G1)を目指す16頭のフルゲートで争われた中山牝馬S(G3)は、重賞2勝馬にも関わらず6番人気という低評価に奮起したマイネイサベルが中団追走から鮮やかに抜け出し、重賞3勝目を挙げた。
本馬を生産した新ひだか町の高橋修牧場は、前の週にオーシャンS(G3)を制したサクラゴスペルの故郷、山田牧場とは静内川を挟んで反対側の豊畑地区に位置する。牧場訪問は昨年10月の府中牝馬S(G2)以来5か月振りだが「あれから特に何の変化もないし、話すことないんだよなぁ」と言いつつも笑顔の修さんが出迎えてくれた。
今回もレースは自宅観戦。「エリザベス女王杯(G1)は現地へ応援に行ったんですが、やはり馬場が渋ると切れ味が生かしきれなくて厳しかったですね。今回は良馬場で、冬場北海道で休養していたから毛艶はいまひとつだったけどチャンスはあると思って見ていました」。修さんの予想通り、中団で脚をためたマイネイサベルは直線で切れ味を発揮し、一気にゴール板を駆け抜けた。
イサベルの近況は所属しているサラブレッドクラブラフィアンのサイトでチェックしているという修さん。「育成、休養しているビッグレッドファームやトレセンの厩舎で手をかけてもらっているから、以前よりも気性が安定してきたみたい。これで一皮剥けたのなら嬉しいけど、気まぐれなところがあるから判断が難しいね。母のマイネレジーナは年を重ねてもいきなりスイッチが入ってしまう馬だったから、悪い部分が出ないことを祈るばかり」と苦笑する。
現在、修さんの牧場に繋養されているマイネイサベルの母、マイネレジーナや05年の中京記念(G3)などを制したメガスターダムの母フミノスキーの系統は、フミノスキーの最後の娘であるオープニングベル(牝7歳、父キングカメハメハ)1頭のみ。「扱い易い系統ではないけど、その分爆発力を秘めている。マイネレジーナは余所の牧場に譲りましたが、そこでも枝葉を広げているので大事に見守っていきたい血統です」と話してくれた。
ヴィクトリアマイル(G1)が行われる5月12日は、まだまだ出産、種付けシーズン真っ盛り。家族経営の高橋修牧場も例外ではなく、出産予定日の近い馬がたくさんいるため穴は開けられない。「オープニングベルが5月中旬に父ベーカバドの子馬を出産予定ですし、他にもテレグノシスの産駒など、楽しみな産駒の誕生が控えています。イサベルには一口馬主のオーナーさんをはじめ、競馬場での写真を送ってくれる方や毎年牧場に遊びに来てくれる方、自分が競馬場に行かなくても応援してくれる人がたくさんいるんです。イサベルはレースで頑張る。自分たちは牧場の仕事を頑張る。それぞれの役割を全うした上で、吉報を待ちたいですね」とさらなる飛躍に期待を寄せている。