2013年03月02日 オーシャンS G3
優勝馬:サクラゴスペル
プロフィール
- 生年月日
- 2008年04月04日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:15戦7勝
- 総収得賞金
- 313,174,000円
- 母 (母父)
- サクラブルース by Cure the Blues(USA)
- 馬主
- (株) さくらコマース
- 生産者
- 山田牧場 (静内)
- 調教師
- 尾関 知人
- 騎手
- 横山 典弘
春のG1シリーズの幕開けを飾る高松宮記念(G1)に向けての前哨戦、オーシャンS(G3)は、サクラゴスペルが直線の中ほどで先頭に立つと、1番人気のダッシャーゴーゴーの猛追を半馬身差しのぎ3連勝で重賞初制覇。父サクラプレジデントにとってもJRA産駒重賞初勝利。「ゴスペル」という馬名の通り、各所に福音をもたらした。
サクラゴスペルを生産したのは、新ひだか町静内御園地区にある山田牧場。静内川の川沿いにある緑豊かな土地で牧場を開いたのは戦後まもなくのこと。現在は初代喜平さんから数えて三代目となる嘉昭さんが代表を務め、嘉昭さんの家族と従業員1名の計4名で13頭の繁殖牝馬を繋養している。
レースは家族と一緒にテレビ観戦していたという嘉昭さん。「いつも通り自分のペースを保っているようだったので、割と冷静にレースを見ていました。直線、抜け出したときは隣で妻が一生懸命声を出して応援していましたけど、安心して見ていられたというか、淡々と重賞勝利を受け入れた感じでしたね」と振り返った。
母サクラブルースは預託馬だったが、オーナーから譲り受け、今年の1歳から山田牧場の所有になっている。「大人しくて扱い易い繁殖牝馬です。ゴスペル以外にもサクラプレジデントとの配合で生まれた仔は何頭かいますが、あまり統一性はなかったように思います。体型はバラバラだけど、気性は母に似てどの仔も素直。ゴスペルの当歳時の記憶も全くないんですが、大きな怪我や病気もなく、普通の馬だったとしか…」と話す嘉昭さん。しかしそれは、人の手を煩わすこともなく順調に成長した証拠だろう。
昨年は準オープン勝利後に挑み、苦杯をなめた高松宮記念(G1)。今年は重賞タイトルを引っさげて春のスプリント王を目指す。
「去年は応援に行けたんですが、今年は出産予定日の馬が何頭かいるので競馬場へ行くのは無理そうです。出るからには勝って欲しい。牧場で、母ブルースと一緒に応援していますよ」と故郷に届くであろう「良い報せ」を心待ちにしている。