重賞ウィナーレポート

2013年02月09日 クイーンC G3

2013年02月09日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ウキヨノカゼ

プロフィール

生年月日
2010年03月30日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
183,205,000円
オンファイア
母 (母父)
アドマイヤダッシュ  by  フサイチコンコルド
馬主
國分 純
生産者
ファニーフレンズファーム (門別)
調教師
菊沢 隆徳
騎手
W.ビュイック
  • 中村さんご夫妻とウキヨノカゼの半弟
    中村さんご夫妻とウキヨノカゼの半弟
  • ウキヨノカゼの半弟(サムライハート)
    ウキヨノカゼの半弟(サムライハート)
  • ミホノブルボンも後輩の勝利を喜んでいる
    ミホノブルボンも後輩の勝利を喜んでいる
  • 牧場看板
    牧場看板

 桜花賞(G1)、オークス(G1)を目指す女の戦い。過去、ダイワエルシエーロやリトルアマポーラ、コイウタなどが勝馬に名を連ねる第48回クイーンC(G3)は、中団につけたウキヨノカゼ(牝3)が直線坂上から抜け出して優勝。生産者(ファニーフレンズファーム)、騎手(ウィリアム・ビュイック騎手)、そして種牡馬(オンファイア)がJRA重賞初勝利、調教師(菊沢隆徳調教師)はJRA平地重賞初勝利となった。 今回は、ウキヨノカゼの中期育成を行ったスマイルファームの中村広樹さんに話を伺った。

 「競馬場には生産者の義父が応援に行ってましたので、仕事の合間に休憩室のテレビで見ていました。2着馬とは、これで3回連続の顔合わせになるのですが、これまでの内容から瞬発力勝負では分が悪いと思っていました。ゴール前ではやっぱり来たか、という思いでしたね。よく我慢してくれました。タイミングよく動いてくれた好判断に感謝です。勝つときって、すべてがうまくいくものなんですね」と冷静にレースをふりかえりながら、満面のスマイルを見せてくれた。

 「この世代には2歳秋のもちの木賞を2歳のコースレコード勝ちして全日本2歳優駿(Jpn1)に挑戦したドコフクカゼ(牡3、父ワイルドラッシュ)もいて、当初はこちらの方が期待が大きかったのですが、育成牧場に移動してからはウキヨノカゼの方が目立つようになってきました。もちろん、どちらも活躍して欲しいと願っていますが、育成牧場の方も、厩舎の方も褒めてくれるような、そんな馬に育ってくれたことが嬉しいです」といい「まだ成長途上だと聞いています。どこまで強くなってくれるかも楽しみです」と期待に胸を膨らませている。

 母アドマイヤダッシュは名古屋グランプリ(G2)を勝ったワイルドソルジャー(父ブロッコ)の半妹で、ペルセウスSやエニフSなどJRA7勝のダノンカモン(父シンボリクリスエス)や阪神牝馬S(G2)に優勝したクィーンズバーン(父スペシャルウィーク)の半姉という血統。アドマイヤダッシュ自身も札幌競馬場でのダート1000mデビュー戦で後続に9馬身差をつけたスピード馬だった。激しい気性ゆえに、思うように産駒に恵まれないが、1歳にはサムライハートの牡馬がいて、今年はスパイキュールの仔を受胎している。

 「人間的に大変尊敬できるオーナーや、一生懸命に手をかけてくださった育成牧場の方々に、こういった形で少しでも恩返しできたことが嬉しいです。馬が勝つっていうことはこういうことなんだと改めて思います。ウキヨノカゼはまだ3戦のキャリアしかなく、成長途上の馬ですが、クラシックの権利をしっかりと取ってくれたことで、大いに勇気づけられる思いです。手がけた馬たちとともに、春を楽しみたいと思います」ともう1回笑顔を見せてくれた。