重賞ウィナーレポート

2013年02月16日 ダイヤモンドS G3

2013年02月16日 東京競馬場 晴 良 芝 3400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アドマイヤラクティ

プロフィール

生年月日
2008年02月20日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:18戦6勝
総収得賞金
282,798,000円
ハーツクライ
母 (母父)
アドマイヤテレサ  by  エリシオ(FR)
馬主
近藤 利一
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
梅田 智之
騎手
内田 博幸

 まさに3度目の正直というのだろうか。金鯱賞(G2)、AJCC(G2)と、重賞で2度に渡って3着となっていたアドマイヤラクティは、1番人気で迎え入れられたダイヤモンドS(G3)において、2着馬に2馬身半差を付ける快勝。G1勝ち馬を向こうに回し、これが重賞初制覇と思えないほどに強いレースをしてみせた。

 「これまでのレース内容からしても、いい勝負をしてくれるだろうなとは思っていましたが、直線に入ったときには勝てる!という確信を持ちながら応援していました」とは育成を手がけたノーザンファーム早来牧場の森下政治育成厩舎長。その森下厩舎長に育成時におけるアドマイヤラクティの話を聞くと、今の姿からは想像できないような答えが返ってきた。

 「こちらにいた頃は能力の片鱗も見せてはいましたし、調教の動きも良かったのですが、体質があまり強くなく、調教後のケアなどに気を使いながら乗り込みを続けていたことを思い出します」(森下厩舎長)

 2歳の11月にデビューしたアドマイヤラクティではあるが、3歳春の時点までの成績は5戦1勝。しかし、休養を挟んだ3歳の9月から5歳のダイヤモンドS(G3)までだと13戦5勝。しかも2着3回、3着5回という複勝圏を外さない安定したレースを見せている。

 「3歳を迎えて体質が強くなったことによって、元々持っていた高い能力を発揮できるようになったのでしょう。でもダイヤモンドS(G3)を勝てるほどに、高い長距離適性を持っていたのは驚きでした」(森下厩舎長)

 3400mのマラソンレースを制したアドマイヤラクティ。この後に控える天皇賞(春)(G1)でも、ステイヤーとしての高い資質を示してくれるに違いない。

 「天皇賞(春)(G1)はこれまで以上に強い馬も揃ってくるでしょうが、安定したレースぶりにこの馬自身の成長力が加わってくれば、いい勝負以上の結果も見せてくれるのではないかと思っています」(森下厩舎長)

 天皇賞(春)(G1)でも複勝圏を外さない結果を期待したくなるところだが、その時の着順は、電光掲示板の最も上に輝いているのかもしれない。