2012年11月05日 JBCクラシック(中央交流) Jpn1
優勝馬:ワンダーアキュート
プロフィール
- 生年月日
- 2006年03月14日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:27戦10勝
- 総収得賞金
- 876,306,000円
- 母 (母父)
- ワンダーヘリテージ(USA) by Pleasant Tap(USA)
- 馬主
- 山本 信行
- 生産者
- フクダファーム (三石)
- 調教師
- 佐藤 正雄
- 騎手
- 和田 竜二
川崎競馬場の2100mコースを舞台に行われたJBCクラシック(Jpn1)は終始好位を進んだ5番人気のワンダーアキュートが最後の直線で後続を突き放して優勝。通算10勝目を初のG1レースで飾った。
応援のためにAiba浦河まで車を走らせたフクダファームの福田真一さんはレース前に発表された馬体重をみてびっくりしたという。マイナス21キロ。「昨年の東京大賞典(G1)のときもそうでしたが、長距離輸送をすると体重が大きく減る馬なんです。減ることは予想していましたが、まさか21キロとは」と言葉を失った。テレビの画面を通してみるワンダーアキュートは悪くは見えなかったが「休み明けでもあったので、次につながるレースをしてくれたらよい」という生産者の思いをよい意味で裏切り、直線では独走になった
「相手も揃っていましたし、あんなに強い競馬をしてくれるとは思いませんでした。とにかくびっくりで、嬉しかったです」。そして、レース直後から鳴り出した祝福の電話対応に追われた。「馬が勝ってくれたことももちろんですが、たくさんの仲間に祝福してもらったことも嬉しかったです」とはじける笑顔を見せてくれた。
母のワンダーヘリテージは米国産馬。競走馬として輸入され、現役引退と同時にフクダファームへとやってきた。「人間に対しては従順でかわいいところがある馬なんですが、17歳になった今でも放牧地で一番威張っているような、そんなタイプです。ただ優しいところもあって、子馬にはやさしい。それが自分の馬だけではなく、他の馬の子にも対しても同じなんです」という。そんなワンダーヘリテージは、繁殖牝馬として本馬のほかに重賞5勝馬ワンダースピード(父キンググローリアス)を生んでいる。
「どちらかといえば種牡馬の特徴を出すようなタイプの繁殖牝馬だと思います。米国2冠馬カリズマティックの可能性を示せたという意味でも嬉しい勝利です。兄弟でタイプが異なる中でも共通しているのは気の強さかもしれません。この兄弟でG1レースに出走させること(09年JCダート(G1))もできましたし、生産者としてはこれらに続くような馬を送り出したいです」と秘めた思いを口にしてくれた。
現2歳にはアルデバランの牝馬がいて、1歳にはケイムホームの牡馬が、そして当歳にはエンパイアメーカーの牡馬がいる。残念ながら、現在は受胎していないとのことだが「5年連続で出産してくれた馬ですから、よい休養になったと思っています。オーナーや応援してくれるファンのためにもワンダースピード、ワンダーアキュートに続くような馬を送り出したいと思います。よい状態で来年の春を迎えられるようにしたい」と張り切っている。