2012年11月05日 JBCスプリント(中央交流) Jpn1
優勝馬:タイセイレジェンド
プロフィール
- 生年月日
- 2007年03月26日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:26戦8勝
- 総収得賞金
- 261,339,000円
- 馬主
- 田中 成奉
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 矢作 芳人
- 騎手
- 内田 博幸
クラスターC(Jpn3)で初重賞制覇を果たし、そしてJBCスプリント(Jpn1)でG1馬となったタイセイレジェンド。レース経験と成長を重ねながら頂点へと上り詰めた印象があるが、もう一つ、この好走にはある秘密が隠されていた。
「実はクラスターC(Jpn3)、JBCスプリント(Jpn1)共に、ここで調整された後のレースとなります。いい状態で送り出せたことを結果で示せたことが嬉しいです」とはノーザンファーム空港牧場の細田誠二厩舎長。ダートの1200mでは今年の北海道スプリントC(Jpn3)以来、連対を外さないレースを続けているタイセイレジェンドであるが、デビューは札幌競馬場の芝1800mで、3歳時には芝2400mのレースを戦ったこともある。
「育成をしていた頃はスピード能力も高く、切れる脚も見せていました。当時は育成厩舎の中でも評価の高かった1頭ですし、クラシックへの期待も膨らんだほどです」(細田厩舎長)
しかし、芝で6戦を戦ったタイセイレジェンドは、7戦目から戦いの場を砂の上に移す。しばらくは1700mといった中距離でレースを使われていたが、そのうち、カペラS(G3)で3着、千葉Sを勝利と短距離で高い適性を見せ始める。
「乗っている印象としては、全くダートのスプリンターというイメージはなかったです。それだけに今回、レコードを樹立するほどのレースを見せてくれたというのは驚きでした」(細田厩舎長)
このコメントにもあるように、育成、そして調整とタイセイレジェンドが空港牧場へと来る度に、細田厩舎長は自らその背中に跨ってきた。
「1頭になると寂しがってうるさくなるので、常に調教は併せ馬で行っていました。それでも併せ馬をした際の気合いは凄かったですし、ここに来る度に成長力も感じていました」(細田厩舎長)
このレースの後、陣営からは来年の根岸S(G3)、そしてフェブラリーS(G1)を目指すローテーションが発表された。
「距離こそ今回よりも伸びますが、しまいの脚を見る限り不安は無さそうですし、むしろどんなレースを見せてくれるのだろうという楽しみもあります」(細田厩舎長)
細田さんの想像していた未来像とは違ったが、砂のスピードキングとして頂点に立ったタイセイレジェンド。はっきりと視界が開けた未来の向こうにあるのは、中央のG1レース、フェブラリーS(G1)のタイトルだけだ。