2012年11月03日 アルテミスS(重賞)
優勝馬:コレクターアイテム
プロフィール
- 生年月日
- 2010年02月20日 02歳
- 性別/毛色
- 牝/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:3戦2勝
- 総収得賞金
- 73,903,000円
- 父
- ハーツクライ
- 母 (母父)
- ネットオークション(USA) by Storm Bird(CAN)
- 馬主
- (株) G1レーシング
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 須貝 尚介
- 騎手
- 浜中 俊
「この世代のハーツクライ産駒は走る」とは、10年産まれとなる現2歳世代がデビューする前から、育成関係者を通して聞かされていた言葉である。
種牡馬としては同期となるディープインパクトに話題を奪われがちなハーツクライであるが、芝の中長距離で安定した産駒実績を残しており、また、育成調教での動きの良さがそのまま現れるのか、2歳時から活躍する馬も珍しく無い。
新設重賞となったアルテミスSを勝ったコレクターアイテムもまた、この法則に当てはまるハーツクライ産駒と言えるだろう。「乗り馴らしの時点から覚えが早く、牝馬らしからぬ度胸もあって全く手がかかりませんでした」とは成長の過程を見守ってきた社台ファームの斎藤孝調教主任。
「1歳の秋頃からすでに活気に満ちた動きを見せており、深いダートコースでは、乗り出しを始めたほとんどの馬が前のめり気味になる中、コレクターアイテムは体が起きていただけでなく、四肢の回転も早く、この頃から能力の高さを感じていました」(斎藤氏)
メイクデビュー阪神を勝利した後は、果敢にデイリー杯2歳S(G2)に参戦。牡馬の前に力及ばなかったものの、メンバー中上がり最速となる3ハロン33秒2の末脚を使い、4着に入着する。
「デイリー杯2歳S(G2)では難しいレースをさせられてしまいました。それでも終いの確実さは見せられましたし、今回はとにかく普通に走ってくることだけを願っていました」(斎藤さん)
今回も後ろからレースを進めたコレクターアイテムではあるが、十分に前を走る馬を射程圏内に置いたレースでもあり、末脚を東京競馬場の長い直線で爆発させると、あっという間に後続を引き離していった。
「浜中騎手の落ち着いた手綱さばきが印象に残りました。着差以上の強さだったと思います」(斎藤さん)
取材の最後、ハーツクライ産駒らしい強さがありましたね、と斎藤さんに話を向けると、「この世代のハーツクライ産駒、その中でも牝馬は走ると思います。期待していてください」との言葉が返ってきた。そのハーツクライ産駒の牝馬の中でもコレクターアイテムが筆頭格に躍り出たのは間違い無さそうだ。