2012年10月04日 レディスプレリュード(中央交流)(GDJ)
優勝馬:ミラクルレジェンド
プロフィール
- 生年月日
- 2007年02月17日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:21戦10勝
- 総収得賞金
- 332,420,000円
- 父
- フジキセキ
- 母 (母父)
- パーソナルレジェンド(USA) by Awesome Again(CAN)
- 馬主
- 吉田 照哉
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 藤原 英昭
- 騎手
- 岩田 康誠
“現役のダート最強牝馬は?”という質問を競馬ファンに向けたなら、誰もが同じ答えを返すだろう。昨年に続きグランダム・ジャパン古馬シーズン最終戦の「レディスプレリュード」に優勝。また、先日行われた「JBCレディスクラシック」も連覇したミラクルレジェンドは、年齢を重ねて“砂の女王”の座を不動のものにしている。
「レディスプレリュードは見ていても完勝と言えるレースでした。なのでJBCレディスクラシックも安心してレースを見ることができました」と笑顔を浮かべるのは、社台ファーム事務局の荒木杏里さん。以前はお産厩舎、そして育成厩舎にもいたことがある人脈の広さから、ミラクルレジェンドに関する様々な周辺取材を買って出てくれた。
「とはいっても、誰に聞いても『おとなしくて印象に残らない馬』との言葉しか返ってこないんですよね。そういえば、入社したばかりのスタッフにも担当させていたことを思い出しました」(荒木さん)
荒木さんは獣医にも話を聞いていてくれたが、そこでも「病気らしい病気をしたことがない」と言われたそうだ。“無事これ名馬”とは、まさにミラクルレジェンドのような馬のことをいうのだろう。
「母のパーソナルレジェンドがここに来た頃は、現役を引退したばかりということもあって、非常に気の強い馬でした。当時のパーソナルレジェンドを知るスタッフからすれば、『初仔のミラクルレジェンドは何故あんなにおとなしいのだろう?』と不思議に思っていたほどです」(荒木さん)
今ではすっかり性格も丸くなったパーソナルレジェンドは、子育てもとても上手だという。産駒成績はもちろんのこと、受胎率も良く、錚々たる名牝が繁殖生活を送る社台ファームの中にあっても、極めて優秀な母親ぶりを発揮している。今年はヴィクトワールピサの仔を受胎しているそうだ。
「ミラクルレジェンドが育成調教に入ってからは、小さな体ながらも目立つものがあり、将来を嘱望していたスタッフもいたようです。それでもここまでの馬に育ってくれるとは…。やはり血統も関係しているのですかね」(荒木さん)
ご存じの方も多いかと思うが、ミラクルレジェンドが「JBCレディスクラシック」を制した前日、京都競馬場のダート重賞「みやこS(G3)」に優勝したのが、1歳違いの弟ローマンレジェンドである。ローマンレジェンドは、前走の札幌競馬場「エルムS(G3)」でもエスポワールシチーを撃破するなど、ダート6連勝の快進撃を続けており、一気にダート競馬の頂点に上り詰めそうな勢いだ。現役の馬では、最も活躍している姉弟と言っても過言ではないだろう。
「いつの日か弟との対決もあるかもしれませんが、まずはこれからも怪我なくレースを続けて欲しいです」と荒木さん。ダート重賞戦線を沸かす姉弟対決は、競馬ファンにとっても夢のカードとなりそうだ。その日が待ち遠しい。