重賞ウィナーレポート

2012年10月07日 毎日王冠 G2

2012年10月07日 東京競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:カレンブラックヒル

プロフィール

生年月日
2009年02月19日 03歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:5戦5勝
総収得賞金
332,847,000円
ダイワメジャー
母 (母父)
チャールストンハーバー(USA)  by  Grindstone(USA)
馬主
鈴木 隆司
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
平田 修
騎手
秋山 真一郎

 カレンブラックヒルは高い評価を受けるべきである。無敗でNHKマイルカップ(G1)を制したのに続き、初の古馬との戦いとなった今年の毎日王冠(G2)でも、同じ3歳馬であるジャスタウェイの追撃をクビ差凌ぎきって優勝。3歳馬離れした能力を持っていることを競馬ファンに知らしめた。

 「レースは電話で聞いていました」と話すのは、ノーザンファーム空港牧場の藤田洋一調教主任。なぜ藤田さんがレースを「聞いていた」かだが、実は毎日王冠(G2)が行われていたのと同じ時間、藤田さんは空港牧場でも東京競馬場でもなく、フランスにいた。

 「凱旋門賞(G1)に出走するオルフェーヴルの応援に来ていました。カレンブラックヒルの厩舎長である高見(優也氏)も電話でレースを聞いていたようで、レース後間もなく、高見からも「勝ちましたね」との連絡がきました」(藤田さん)

 無敗でのNHKマイルカップ(G1)制覇という快挙を果たしたカレンブラックヒルであるが、毎日王冠(G2)を前にした時、藤田さんはそうは簡単に勝たせてもらえないだろうとも見ていた。

 「天皇賞(秋)(G1)に出走するような、古馬の一線級との戦いともなりますし、NHKマイルカップ(G1)から距離が一ハロン伸びて、どんなレースをしてくれるのだろうという思いもありました。でも、いざレースが終わってみれば、そんな心配を忘れるような快勝でした」(藤田さん)

 次走の天皇賞(秋)(G1)は、この毎日王冠(G2)から更に一ハロン延びる芝2000mが舞台。だが、毎日王冠(G2)で結果を出してくれたことにより、藤田さんはカレンブラックヒルに対して更に信頼を深めている。

 「こちらで調教を行っていた頃からひっかかるような馬では無かったですし、夏の調整をしてくれていたノーザンファームしがらきのスタッフからも、「一夏を越して、更におとなしくなった」との報告を受けています。レースをしてみないと分かりませんが、この毎日王冠(G2)と同じように、我々には高いように見える壁でも、カレンブラックヒルなら簡単に超えてしまうのかもしれません」(藤田さん)

 3歳馬による天皇賞(秋)(G1)制覇はこれまでに3頭。しかし、無敗で制した馬はまだいない。ただ、その快挙ですら、今のカレンブラックヒルなら易々と達成できそうでもある。