2012年08月19日 札幌記念 G2
優勝馬:フミノイマージン
プロフィール
- 生年月日
- 2006年03月14日 06歳
- 性別/毛色
- 牝/鹿毛
- 戦績
- 国内:26戦8勝
- 総収得賞金
- 290,283,000円
- 母 (母父)
- シンコウイマージン(USA) by Dixieland Band(USA)
- 馬主
- 谷 二
- 生産者
- シンコーファーム (門別)
- 調教師
- 本田 優
- 騎手
- 太宰 啓介
天皇賞馬ヒルノダムール、2年振りに復活したダービー馬ロジユニヴァースなど今年も豪華メンバーが顔を揃えた第48回札幌記念(G2)は、4番人気のフミノイマージンが牡馬たちを蹴散らし、重賞4勝目を飾った。これまで福島牝馬S(G3)、マーメイドS(G3)、愛知杯(G3)と3つの牝馬限定重賞を制して来たフミノイマージンにとって、初めて手にした牡馬相手の重賞。秋に向けて大きく弾みを付けた。
同馬を育成したのは日高町の加藤ステーブル。この夏は同ステーブルに戻り休養していたそうで、スタッフにとってトレセンに見送ってから約4年振りの再会だった。
「ヴィクトリアマイル(G1)の後、すぐこちらに来ました。やはりG1レースの後だったので消耗していましたね。1週間程完全休養させて、ゆっくり体を戻しました」と白石場長。重賞を勝って久しぶりに戻って来た育成馬の凱旋は手放しに嬉しかったそうだ。
育成時代、そして今回も騎乗を担当した内田健さんは「1歳の頃は体質の弱いところがあって気を遣った記憶があるのですが、見違える程逞しくなってビックリしました。重賞勝ち馬らしい力強さは牡馬顔負けでしたし、なにしろ丈夫。今年は北海道も異様な暑さで夏負けする馬が続出していたんですが、ガンガン攻めてもへこたれない。2か月程の休養でしたが、良い状態で競馬場へ帰すことができました」。
レース当日、白石場長をはじめとする現場スタッフはテレビ観戦。4番人気だったが勝利を確信していた。「競馬場に戻ってからも好調をキープしていると聞いていました。前走(クイーンS(G3)・8着)も期待していたんですが、斤量に泣かされましたし、敗因ははっきりしていたので。この馬の癖を知り尽くしている太宰騎手に戻り、これ以上のお膳立てはないだろうとスタッフの意見も一致していましたよ」と白石場長は満面の笑みを浮かべた。
6歳の夏、上昇の一途を辿るフミノイマージン。それでも「次世代に血を繋ぐ」という次なる大きな使命を抱えた牝馬にはチャンスも限られて来る。
「体調面、精神面ともに成熟の域に達して今が一番絶頂期だと感じます。秋のG1制覇も手の届くところまで来ている。この勢いで大仕事をやってのけて欲しいです」と白石場長、内田さんは声を揃える。牧場スタッフの願いはひとつだ。