重賞ウィナーレポート

2012年08月26日 キーンランドC G3

2012年08月26日 札幌競馬場 晴 良 芝 1200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:パドトロワ

プロフィール

生年月日
2007年04月20日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:21戦8勝
総収得賞金
269,888,000円
馬主
吉田 照哉
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
鮫島 一歩
騎手
安藤 勝己

   アイビスサマーダッシュ(G3)に続く重賞制覇。これはパドトロワがスプリント重賞界の新興勢力となったことを示しただけでなく、今年の「サマースプリント」チャンピオンとなったことにおいても大きな勝利であった。

   「ゴールの瞬間は態勢不利にも見えましたが、それでもハナ差だけ出ていたことは、驚異の勝負強さを示してくれたと思います。結果は僅かな差でしたが、サマースプリントチャンピオンとなったことを考えれば、とても大きな差となってくれました」とは社台ファームの山本哲也調教厩舎長。昨年はスプリンターズS(G1)で2着、その年には香港スプリント(G1)で海外遠征も果たしているもの  の重賞は未勝利だったパドトロワだったが、ここに来て一気の才能開花。その理由について山本厩舎長は「無理をさせなかったこと」と話す。

   「2歳の夏に函館競馬場に一度入厩して、ゲート試験こそ合格しましたが、厩舎サイドからもう少し乗り込んで欲しいとのことで、再び牧場に戻ってきました。ただその時、環境の変化や成長期だったこともあるのでしょうが、短期間で随分、馬が大人になって戻ってきたことを覚えています」(山本厩舎長)

   この成長力を感じ取った関係者は、パドトロワに対して馬の成長に合わせた入厩時期や調教方法を施すこととなる。それを成績で証明するかのように、一歩ずつクラスをあげていったパドトロワは、4歳の春にオープン入りを果たし、そして5歳の夏に初重賞制覇をあげた。

   「今の活躍を見て改めて、成長期に無理をさせることなく、発育を促しながら馬を育てていったことが、今の活躍につながっていると思いえます。次走はスプリンターズS(G1)を予定していますが、この成長力と順調度なら楽しみが広がってきます」(山本厩舎長)

    昨年は2着となっているように、コース実績や距離適性の面でも好走が期待できそうなスプリンターズS(G1)。着実にステップを駆け上がってきた今のパドトロワなら、難なくG1タイトルを掴んでくれそうだ。