2012年09月02日 新潟記念 G3
優勝馬:トランスワープ
プロフィール
- 生年月日
- 2005年03月07日 07歳
- 性別/毛色
- せん/鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦7勝
- 総収得賞金
- 188,757,000円
- 母 (母父)
- ボンヌシャンス by リアルシヤダイ(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 萩原 清
- 騎手
- 大野 拓弥
毎年、シリーズ最終戦まで激しいポイント争いが繰り広げられるサマー2000シリーズ。今年は出走馬7頭にタイトル奪取のチャンスがあった中、函館記念(G3)に続く重賞勝利でチャンピオンとなったのはトランスワープだった。
「函館記念(G3)の後、ひょっとしたらタイトルを狙えるのではと思っていましたが、その通りになってくれてびっくりという気持ちと、やはり嬉しさがこみ上げてきます」とはノーザンファーム空港牧場で厩舎長を務める大木誠司厩舎長。19戦目で初重賞制覇を果たした馬が、一気に重賞連覇。その函館記念(G3)の時にも大木さんには話を聞かせてもらったが、その強さの理由についてもう一度尋ねてみた。
「大野騎手もレース後に話していましたが、レース中に我慢ができるようになったことが、仕舞いの脚に生かされているような気がします。それでも最後の直線で外に進路を取った後、勢いが付いてからも届くのかなと思いながらレースを見ていました」
この新潟記念(G3)では7番人気の評価だったトランスワープであるが、その理由は重賞における経験の少なさと、洋芝である函館競馬場で結果を残したばかりに、高速馬場となった新潟競馬場の芝コースの適性を不安視されたこともあったのだろう。しかし、トランスワープがこの新潟記念で記録した上がり3ハロンの時計は、驚愕の32秒3。強さだけでなく、速さも持ち合わせている馬であることを証明してみせた。
「競走馬として充実期に向かっているだけでなく、厩舎スタッフの皆さんの管理や、そしてノーザンファーム天栄で調整をしてくれているスタッフの努力があっての結果だと思います。特に天栄のスタッフは新しい施設を活用しながら、結果を残してくれていることに、ただ感謝をするばかりです」
取り巻く環境全てが、輝かしい道へと導かれているようにも感じるトランスワープだが、その輝きの向こうにあるのが、天皇賞(秋)(G1)。08年からはセン馬の出走も可能となっており、芝2000mを得意とするトランスワープには、うってつけの条件ともなった。
「このレースには厩舎で育成していたサダムパテック(牡4・西園)、ウインバリアシオン(牡4・松永昌)も出走を予定しています。トランスワープも含め、これだけ応援したい馬がいるということは、嬉しさと共に迷いも出てきますよね」と笑う大木厩舎長。トランスワープを始めとする育成馬の活躍は、大木さんの厩舎にも輝きをもたらしてくれそうだ。