重賞ウィナーレポート

2012年09月01日 札幌2歳S G3

2012年09月01日 札幌競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:コディーノ

プロフィール

生年月日
2010年02月15日 02歳
性別/毛色
牡/黒鹿毛
戦績
国内:2戦2勝
総収得賞金
162,294,000円
馬主
(有) サンデーレーシング
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
藤沢 和雄
騎手
横山 典弘

 来年のクラシックを占う意味で重要な一戦とされている札幌2歳S(G3)。芝1800mという距離、スピードだけでなく、パワーも必要とされる札幌競馬場の洋芝。何よりもレベルの高い競争馬が北の地に集まってくることが、その理由とされている。

 実際に昨年の2着馬であるゴールドシップ(牡3・須貝)は、今年の皐月賞(G1)を優勝。今年もダービー馬ロジユニヴァース(牡6・萩原)の全弟であるトーセンパワフル(牡2・角居)、重賞を3勝し、クラシック三冠レースでも全て3着以内に入ったドリームパスポートの半弟であるラウンドワールド(牡2・松田博)が上位人気を集める中、この2頭に加えて3強の支持を集めたのがコディーノだった。

 「育成厩舎では父であるキングカメハメハや、キングカメハメハの産駒たちにも携わってきましたが、形の良さや筋肉の付き方は、結果を残しているキングカメハメハ産駒と共通している部分がありました」とはノーザンファーム早来牧場の横手祐二厩舎長。調教でも目立った動きを見せていたコディーノに対し、札幌競馬場でのデビューの声がかかることとなったが、正直、その時は物足りなさも感じていたという。

 「メイクデビューから勝ち負けになる状態かと言われれば、その頃は自身がありませんでした。ただ、入厩の1か月前ぐらいから動きが良くなり、いい状態で送り出せました」(横手厩舎長)

 そのメイクデビューでは上がり3ハロン33秒7という、2歳戦の札幌芝1800mでは過去最高のタイムを記録。横手さんたち育成スタッフの期待に見事応えてみせた。

 「メイクデビューのあと、札幌2歳S(G3)には中2週でのレースとなったのですが、馬体にも疲れが無く、いい状態を保ったままレースに使えたことが、この結果に繋がったと思います。その上、レコードタイムとは出来すぎですよね」(横手厩舎長)

 レースの後、コディーノはすぐに横手厩舎へと戻ってきたが、重賞を使ってきたことによるダメージも無く、牧場から送り出したときと同じように、元気に過ごしている。

 「まだまだ上がり目が臨めそうな印象も充分に残っていますし、この成長分を大事にしながら、前と同じようにいい状態で厩舎に送り届けたいですね」(横手厩舎長)

 この後は東京スポーツ杯2歳S(G3)への出走を予定。まだまだ完成仕切っていない状態での、重賞制覇と、あの時計。コディーノが完成した時の姿が、本当に楽しみになってくる。