2012年07月22日 アイビスサマーダッシュ G3
優勝馬:パドトロワ
プロフィール
- 生年月日
- 2007年04月20日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:20戦7勝
- 総収得賞金
- 269,888,000円
- 馬主
- 吉田 照哉
- 生産者
- 社台ファーム (千歳)
- 調教師
- 鮫島 一歩
- 騎手
- 安藤 勝己
「完勝でしたね」と社台ファーム事務局の吉田哲哉氏は、アイビスサマーダッシュのレースを笑顔で振り返る。
昨年のスプリンターズS(G1)で2着、前走の函館スプリントS(G3)でも4着となったパドトロワであるが、このレースでは7番人気という思ってもみない人気に落ち着いた。それはこのレースがデビュー以来初めてとなる、新潟競馬場の直線芝1000mの競馬ということも関係していたのだろう。
「本馬にとっては初めての直線競馬でしたが、こんなに上手くいくとは驚きました。また新たな適性を示してくれたと思います」芝の短距離重賞の常連となっているように、既に重賞を勝利しているようなイメージもあったパドトロワではあるが、実はこれが初めての重賞制覇。2歳11月のデビューからコンスタントにレースを使われて来たが、幼少時から使い減りとは無縁の馬格の良さが目立っていたという。
「幼少期から体格には恵まれていて、絵に描いたような健康優良児でした。本格的な育成調教を始めてからは、このグラマラスな馬体を絞ることを念頭に置いて乗り進めていましたが、動きに重々しさはなく、力強い推進力で直線走路を上がってくる姿が印象的でした」
順調にレースを使われながら勝ち鞍を重ねていき、4歳時にはオープン入り。その年には香港スプリント(G1)で海外G1出走も果たしている。
「2歳時の初入厩から焦らず段階を踏んで、大事に馬を作ってきてくれた鮫島調教師の采配が素質開花につながったと思います。初重賞制覇となりますが、この母系は成長力もありますし、今後の活躍が楽しみです」
母グランパドドゥは中日新聞杯(G3)の勝ち馬で、祖母スターバレリーナもローズS(G2)を優勝。他にもコンスタントに勝ち鞍を量産しているこの母系を、吉田氏は、「性別、ジャンル問わずに活躍馬も輩出してくれますし、牧場の宝です」とも語る。更にこの母系を光り輝かせるためにも、パドトロワにはより大きなタイトルを取ってもらう必要がありそうだ。