2012年07月15日 函館記念 G3
優勝馬:トランスワープ
プロフィール
- 生年月日
- 2005年03月07日 07歳
- 性別/毛色
- せん/鹿毛
- 戦績
- 国内:19戦6勝
- 総収得賞金
- 188,757,000円
- 母 (母父)
- ボンヌシャンス by リアルシヤダイ(USA)
- 馬主
- (有) キャロットファーム
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 萩原 清
- 騎手
- 大野 拓弥
3歳の6月にデビュー。そこから7歳まで19戦。その間、約一年半に渡る休養を挟みながら、トランスワープはついに重賞ウイナーの座に就いた。
「現在の馬体重にも証明されているように、1歳時から大柄で、動きにも力強さがありました。ただ、当時はその大柄な体を持て余しているような印象がありました」と育成時の思い出を話すのはノーザンファーム空港牧場の大木誠司厩舎長。ちなみに大木さんの厩舎では、今年の日本ダービー馬ディープブリランテの育成も手がけており、その時に続く喜びともなった。
「その頃は体もなかなか絞れず、しかも背中やトモもまだしっかりとしていなかったので、本当に良くなるのは時間を要すると思っていました。また、去勢されているように、当時からうるさかったですね。特に口がうるさい馬で、しかも首が強いので、いなすのにはかなり苦労もしました」
去勢手術をされた後、トランスワープは大木さんの厩舎で調整されることとなる。その時には気性面も多少なりとも改善され、また無駄な力も使わなくなり、調教でもスムーズに動けるようになってきたという。
「ノーザンファーム天栄のスタッフからも、『レースに使うたびに良くなって来ている』との報告を受けていたので、初めての重賞でも楽しみだと思って見ていました」
復帰後は先行策で好成績を残していたトランスワープであるが、前走の福島テレビオープンでは出遅れての3着。そしてこの函館記念(G3)でもスタートで後手を踏むこととなる。
「今回もスタートは良くなかったのですが、前走の経験が生きていたのでしょう。直線でいい脚で上がってきてくれた時には勝ったと思いました。強いレース内容だったと思えるだけに、今後も楽しみです」
レガシーワールド、トウカイポイントなど、去勢した馬は、年齢を重ねて更に強くなるという傾向も見られるが、7歳を迎えたトランスワープもまた、セン馬となったこの名馬たちの図式に当てはまる。この勝利でサマー2000シリーズのチャンピオンに近づいたのは事実であり、このタイトルを皮切りに、久しぶりのセン馬のG1ホースとなり得るのかも知れない。