2012年05月19日 東海S G2
優勝馬:ソリタリーキング
プロフィール
- 生年月日
- 2007年04月11日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:18戦7勝
- 総収得賞金
- 327,855,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- スカーレットレディ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 石坂 正
- 騎手
- 浜中 俊
血の成せる業というのだろうか。兄にG1・Jpn1 9勝馬のヴァーミリアン、またサカラート、キングスエンブレムとダート重賞勝ち馬を持つソリタリーキングが東海S(G2)を優勝。良血がついに砂の上で開花した。
「元々、力のあるところは示していましたし、前走のブリリアントSの勝利に続く連勝と、ここにきて血統の持つ高い能力が発揮できるようになってきたのではと思います」とはノーザンファームの中尾義信氏。母スカーレットレディは、ダイワメジャー、ダイワスカーレットなど、数多くの活躍馬を送り出したスカーレットインクの血筋を引く。芝のスピード馬を数多く送り出している牝系とのイメージがあるが、母のスカーレットレディ、そして祖母のスカーレットローズと、中央であげた勝ち鞍は全てダートに偏っていることに気付かされる。
「スカーレットインクの血統は数多く社台グループの繁殖に血を伝えていますが、洗練されながら、なおかつ産駒に底力を伝えてきたのが、スカーレットレディの血筋なのでしょう。また、若いころからレースの経験を積みながら着実に成長を遂げていくのも、母の産駒に共通している点だと思います」(中尾氏)
ブリリアントSでの快勝を挟んで挑んだこの東海S(G2)だが、重賞勝ち馬が居並ぶレベルの高いレースとなったこともあり、評価は4番人気。それでも前を行く馬を射程圏内に置きながら、最後の直線で力強く抜け出してきたところは、強さだけでなく、センスの良さも感じさせた。
「この馬はサンデーレーシングの所属馬でありますが、兄弟の活躍、何より馬の良さも手伝って、高い評価で募集をさせていただいた馬。こうしてその評価に違わぬ競走成績を残し始めたことは嬉しい限りです」(中尾氏)
晴れて重賞ウイナーとなったことで、今後はダート重賞戦線を沸かせる存在として注目されるだけでなく、ヴァーミリアンのようにG1制覇への期待も高まる。
「力をつけているのは間違いありませんし、今回の東海S(G2)のようにダート中距離の条件で能力を発揮できることも証明してくれています。ハンドルの利いたレースもできる馬なだけに、まだ大きなタイトルをとの期待が高まるのは事実です」(中尾氏)
こう話し終えた中尾氏は、それにしても、と付け加えて、「今回のレースを見て、改めてヴァーミリアンに代表される、この血統の結びつきの強さを感じずにはいられませんね」とどこか感心したように話した。