重賞ウィナーレポート

2012年05月12日 京王杯スプリングC G2

2012年05月12日 東京競馬場 晴 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サダムパテック

プロフィール

生年月日
2008年03月30日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:13戦4勝
総収得賞金
406,650,000円
フジキセキ
母 (母父)
サマーナイトシティ  by  エリシオ(FR)
馬主
大西 定
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
西園 正都
騎手
C.ウィリアムズ

 名手、ウィリアムズ騎手に導かれる形で、1年2か月ぶりの勝利。皐月賞(G1)では三冠馬オルフェーヴルの2着になったサダムパテックが、初めて走る芝1400mの条件でついに復活を果たした。

 「3歳時は三冠クラシックレースでも好走をするなど、様々な適性を見極めてきましたが、血統的にもこの条件が合っていたということなのでしょう」と白老ファームの橋本裕充場長も満面の笑みを浮かべる。

 「2歳時からの活躍が物語っているように、元々、素質の高さを評価されていた馬でした。弥生賞(G2)を勝利したときには、クラシックを勝てるとも思ったほどです」(橋本場長)

 しかし、サダムパテックのクラシック制覇は、同じ白老ファームで生まれ育った三冠馬オルフェーヴルによって阻まれることとなる。皐月賞(G1)での2着の後も、不良馬場の中で行われた日本ダービー(G1)では、馬場が合わなかったのか7着に敗れ、距離の不安もささやかれていた菊花賞(G1)では、果敢に先行していくも5着。その前には必ず、オルフェーヴルがいた。

 その後も人気を裏切るレースを繰り返しての復活。休み明けながらきっちりと仕上がっていた馬体。また、テン乗りとなりながらも能力を出し切ったウィリアムズ騎手の好騎乗など、復活には様々な人の力もあったのは事実である。

 「3か月ぶりのレースながら、いい状態にはあったと思います。ウィリアムズ騎手もここに来て重賞での活躍が目立っていますし、ひょっとしたらとは思っていましたが、ゴール前で抜け出てきた時にはさすがだなあと思っていました」(橋本場長)

 この京王杯スプリングカップ(G2)の後には、正式に安田記念(G1)への出走を陣営が表明。ついに5度目の正直を叶えるときがやってきた。「距離適性的にもマイルは守備範囲だと思うので、安田記念(G1)でも期待は大きいです。また、2歳から順調に使われてきている馬ですし、今後も息長く競馬を見せてもらいたいですね」(橋本場長)

 今後はマイル戦線を戦いの場に選ぶことで、ライバルのオルフェーヴルと次に対決する日は遠くなったかもしれない。ただ、サダムパテックは自らが最も力を発揮できる条件で、長期政権を築こうとしていることは間違いない。