重賞ウィナーレポート

2012年03月03日 チューリップ賞 G3

2012年03月03日 阪神競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ハナズゴール

プロフィール

生年月日
2009年04月24日 03歳
性別/毛色
牝/栗毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
145,267,000円
オレハマッテルゼ
母 (母父)
シャンハイジェル  by  シャンハイ(USA)
馬主
M.タバート
生産者
不二牧場 (荻伏)
調教師
加藤 和宏
騎手
C.デムーロ

 桜花賞トライアルのチューリップ賞(G3)は4番人気のハナズゴールが直線大外から豪快に伸びて優勝した。生産者、不二牧場は1980年のサンスポ4歳牝馬特別(勝馬コマサツキ)以来の重賞制覇となった。

 不二牧場は昭和30年創業。長い歴史の中で名ジャンパーとして名を馳せたフジノオーや南関東の強豪テツノカチドキ、あるいは日本ダービー(G1)3着フジノフウウンなどを送り出している。

 同牧場の藤井一雄社長は、嬉しい知らせを週末の静養地へと向かう車中で知ったという。「長くやっていてもJRAの重賞というのはなかなか勝てないもの。今回は強い馬がいたのでレース前は桜花賞(G1)の権利を取ってくれれば、という気持ちが強かったです。ジョッキーも素晴らしかったし、早めに栗東に入ってきっちり仕上げてくれた調教師も素晴らしかった。本当に嬉しいです」と声を弾ませた。

 母シャンハイジェルはJRAの1勝馬だが、札幌競馬場ダート1000m戦を58秒9で逃げ切った快速牝馬だった。「友人の所有馬でした。あまり数は使えませんでしたが、スピードがありましたし、何よりも近親に欧米の活躍馬がたくさんいるファミリーですから、繁殖牝馬として譲ってもらいました。よい子を産んでくれると信じていましたし、その期待に応えてくれたことも嬉しい」と言い、オレハマッテルゼについては「何度も(けい養されている)イーストスタッドに足を運んで、選んだ1頭です。血統、競走成績ともに素晴らしく、サンデーサイレンスのG1勝馬らしい筋肉の持ち主です」と快心の配合を強調した。

 そんな配合から生まれたハナズゴールは「牧場にいるときから、あまり大きな馬ではありませんでしたが、気性が強く、とても元気な馬でした。この世代は昼夜放牧で鍛え上げた世代です。不二牧場のまわりは鹿が多く、昼夜放牧には向かないといわれていましたが、敢えて長時間放牧にこだわりました。そういったものを乗り越えた強さがあるのかもしれません」と藤井社長は期待する。

 「平地のG1競走に出走できれば、2000年の菊花賞(G1)(ダイワバーミンガム=12着)以来のこと。生産者として1度は勝ってみたいのがクラシック。頑張って欲しいです」とエールを送っている。