2012年02月18日 ダイヤモンドS G3
優勝馬:ケイアイドウソジン
プロフィール
- 生年月日
- 2006年04月12日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:28戦8勝
- 総収得賞金
- 235,033,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- ブリーダーズフライト(USA) by Cutlass(USA)
- 馬主
- (株) 啓愛義肢材料販売所
- 生産者
- 村田牧場 (新冠)
- 調教師
- 田村 康仁
- 騎手
- 吉田 豊
古馬の長距離重賞、第62回ダイヤモンドS(G3)は15番人気で出走した新冠町の村田牧場が生産したケイアイドウソジン(牡6)がすんなり先手を奪うとスローペースに落として逃げ切り勝ち。デビュー28戦目で初の重賞タイトルを手中にした。
「アルデバランSを除外されたときは運がないのかなと思いましたが、まさかここを勝ってくれるとは思いませんでした。メトロポリタンSも勝っていますし、終わってみれば芝の長距離レースがあっていたということなんでしょう。競馬は、本当にわからないものです」と生産馬の快走に村田牧場の村田洋幸さんは笑顔を広げた。単勝1万9000円。1番人気馬との馬連も5万円を超える大波乱を演出した愛馬を称えた。
村田牧場は昭和5年、現代表の繁實さんの祖父岩太さんによってスタートした。日高でも有数の歴史を誇る牧場だ。その長い歴史の中でローレルゲレイロやユキノビジン、南関東初の三冠牝馬チャームアスリープなどを送り出してきた。今回は、そのローレルゲレイロが勝った2009年のスプリンターズS(G1)以来のJRA重賞制覇となった。
レースは、テレビで観戦した。「準オープン特別を逃げて勝っていましたが、最近は抑える競馬を続けていたので、まさか逃げるとは思いませんでした。意外と言っては馬に申し訳ないですが手応えよく進んでいましたので、4コーナーでは掲示板くらいはあるかなとおもっていたら、あれよあれよと逃げ切ってしまった。正直、びっくりです」と嬉しい誤算に喜びを隠せない様子だった。
ケイアイドウソジンは、母ブリーダーズフライトが21歳のときの産駒だった。「オーナーの意向でしたが、20歳の繁殖牝馬にキングカメハメハを配合したいと言われたときはびっくりしました。ただ、その期待に応えようと気が引き締まりました」と当時の心境を語り、無事に受胎し出産させたことで「生産者としての役割を果たせたような気がしました」とほっとしたような顔になった。
今では500キロを超える大型馬に成長したケイアイドウソジン。「牧場時代は特別に大きな馬ではなかったように覚えていますが、バランスがよく馬の出来は満足がいくものでした。当歳秋にはオーナーの牧場へ移動しましたので、そこから先のことはわかりませんが、とくに手がかかったという印象はなく賢い馬だったように記憶しています」という。「長距離レースは強い馬がたくさんいますが、これからも無事に、そしてオーナーに長く競馬を楽しんでもらえるような馬になって欲しいと思います」と生産者は期待に胸を膨らませている。