重賞ウィナーレポート

2012年01月05日 京都金杯 G3

2012年01月05日 京都競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:マイネルラクリマ

プロフィール

生年月日
2008年02月20日 04歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:12戦3勝
総収得賞金
329,546,000円
チーフベアハート(CAN)
母 (母父)
ティアドロップス  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(株) サラブレッドクラブ・ラフィアン
生産者
武 牧場 (静内)
調教師
上原 博之
騎手
松岡 正海
  • 母ティアドロップス
    母ティアドロップス
  • 武牧場の皆さんとティアドロップス
    武牧場の皆さんとティアドロップス
  • 牧場入口
    牧場入口

 一年の計は元旦にあり。競馬の元旦は伝統の金杯だ。

 記念すべき第50回京都金杯(G3)は3番人気のマイネルラクリマが早め先頭から追いすがる後続の追撃を1 1/4退けて、重賞初勝利を飾った。

 マイネルラクリマを生産したのは、新ひだか町の武牧場だ。昭和41年創業というから46年目。2009年の菊花賞馬スリーロールスの生産牧場としても知られている。生産から育成までを行う牧場で現在は21頭の繁殖牝馬を武社長以下9人で管理している。

 レースの当日、山ノ井紀明場長は事務所のテレビでスタッフたちと一緒に声援を送った。

 「プラス10キロの馬体重には少し驚きましたが、追いきりの時計は良かったですし、レース前に伝えられた上原調教師や松岡騎手の強気のコメントを心強く思っていました。でも、そんなことよりも、レースになれば馬を応援するだけでしたね。縁起のよいレースを勝ててよかったです」と当日を思い出しながら、少し照れたように笑った。

 「菊花賞(Jpn1)を勝ったスリーロールスが引退してからは、もう1度みんなで重賞を勝つことを目標にしていました。だからレースのあと、みんなでニンジンを持ってレックススタッドのスリーロールスに報告に行ったんです。この勝利はあの馬のおかげです」。驚くレックススタッドのスタッフにお祝いの言葉をもらいながら、闘病生活を乗り越えて元気になった愛馬にお礼の言葉をかけたという。

 マイネルラクリマは生まれたときから目立った1頭だったという。「当歳市場に上場したくらいに自信があった馬でした。筋肉質ながらも馬体に伸びがあって、同世代の中でも目立つ1頭でしたね。お母さんはちょっと気性の強いところがあるのですが、この馬は扱いやすかったです」と牧場時代を振りかえった。

 明け2歳はキングカメハメハの牡馬。「すでに育成場に入っていますが、バネの効いた動きをしているそうで、調子は良いと聞いています。楽しみにしています」といい、1歳はクロフネの牝馬。「クロフネらしいと言いますか、オトコ馬みたいなしっかりした馬です」と評価が高い。今年は3月下旬にクロフネの仔を出産予定だという。

 「当たり前のことかもしれませんが、牧場としてサンデーサイレンスの血を大切にしていく方針なんです。マイネルラクリマのお母さんも素晴らしい馬です。これからもよい種牡馬を配合していくと思います。ぼくらはそれを大切に育てて、また大きなレースを勝てるような馬を送り出していきたいです」とさっそく次の目標に意欲を示していた。