2011年12月11日 カペラS G3
優勝馬:ケイアイガーベラ
プロフィール
- 生年月日
- 2006年04月27日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/栗毛
- 戦績
- 国内:18戦9勝
- 総収得賞金
- 209,815,000円
- 父
- Smarty Jones(USA)
- 母 (母父)
- アンナステルツ(USA) by Danzig(USA)
- 馬主
- (株) 啓愛義肢材料販売所
- 生産者
- 隆栄牧場 (新冠)
- 調教師
- 平田 修
- 騎手
- 秋山 真一郎
ダートの短距離重賞、カペラステークス(G3)は5歳牝馬のケイアイガーベラが快勝。牡馬相手にも一歩も引かないスピードで圧倒し、見事ラストランを飾った。
本馬の生産は新冠町の隆栄牧場。ダービー馬、天皇賞馬など、数々の活躍馬を送り出してきた牧場が連なる通称“サラブレッド銀座”に位置する。繁殖牝馬は20頭。
同牧場の飛渡隆さんは、「レースの前に引退の話は聞いていました。最後のレースで優勝してくれて感無量の気持ちです。重賞を勝つことは大変なことですが、この馬のおかげで自分の代で重賞を勝つことができ、嬉しく思っています。馬を預けてくれたオーナーに感謝です。」と、胸中を伝える。レースは牧場でご家族と見守っていたそうで、取材に訪れた日にはお祝いのお花やお酒が一室を埋め尽くしていた。
本馬は日本では数少ないケンタッキーダービー馬Smarty Jones産駒として、2006年、同牧場で誕生した。牧場時代の本馬については、「良い馬でしたね。扱いやすく、順調に育ちました。」と、振り返る。同牧場では当歳秋までを過ごした。
母アンナステルツはアメリカ産馬で、今年15歳。仔馬に対して自身の栄養を注ぎ過ぎることが特徴で、飛渡さんもそれを考慮しながら管理している。「以前にもこのような馬がいましたが、一頭生むことに力を使い果たしてしまう馬で…良い結果は出ていますが、環境を変えたり、出産の間隔を置いたりしながら繁殖生活を送っています。気が強いところがある一方で、神経質な部分もあって、出産前の時期は馬房内に何か所かに食べるものを置いて、体調管理しています。」と、語る。
今年、アンナステルツは6番仔となる牡馬を生んだ。父はマンハッタンカフェで、初めてサンデーサイレンス系種牡馬の仔が誕生した。飛渡さんは、「やや小ぶりですが、均整のとれた馬体で、素直な気性をしています。柔らかい動きを見せていますし、芝でもやれそうな馬ですね。」と、紹介してくれた。
本馬は同牧場にて繁殖入りが決まっており、12月中に移動し、来シーズンの交配に備える。「これまで本当によく走ってくれました。元気な初仔が生まれるように、無事に繁殖生活をスタートさせたいです。」と、飛渡さんは気持ちを新たにする。ダート短距離で見せた高い能力が、息子、娘にどのようにもたらされるか、出馬表の母馬名欄に名前が出る日を楽しみにしたい。