重賞ウィナーレポート

2011年11月12日 京王杯2歳S G2

2011年11月12日 東京競馬場 曇 良 芝 1400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:レオアクティブ

プロフィール

生年月日
2009年02月22日 02歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:6戦2勝
総収得賞金
175,883,000円
アドマイヤムーン
母 (母父)
レオソレイユ  by  オペラハウス(GB)
馬主
田中 博之
生産者
谷口牧場 (浦河)
調教師
杉浦 宏昭
騎手
横山 典弘
  • レオソレイユ
    レオソレイユ
  • 左から2番目が谷口幸樹さん
    左から2番目が谷口幸樹さん

 朝日杯フューチュリティS(G1)を目指す若駒たちの第47回京王杯2歳S(G2)は浦河町の谷口牧場生産のレオアクティブ(牡2)が重賞初挑戦で初勝利。谷口牧場に03年のブレイクタイム(京王杯オータムハンデ(G3))以来の重賞をもたらした。

 当日はテレビ観戦だった。「強い馬が何頭かいましたし、人気(5番人気)くらい走ってくれたら良いかなって。そんな気楽な気持ちで見てました」と谷口牧場の谷口幸樹さんがレースをふりかえった。新馬戦は目の覚めるような末脚を見せて3着。余裕たっぷりに2戦目で勝ち上がったものの、ダリア賞は同タイム2着。前走もレコードタイムの2着。よい競馬をしながらも、勝ち運に恵まれない競馬が続いていた。

 「最後の直線で外から伸びてきたのは分かったのですが、府中の直線が短く感じられました。だから、ゴールの前で抜け出したときは本当に嬉しかったです」と笑顔になった。

 同馬は、父アドマイヤムーン、母レオソレイユ(母の父オペラハウス)という血統。「お母さんのレオソレイユはブレイクタイムの半妹なんです。まだブレイクタイムが重賞に勝つ前でしたが、もうすでにオープンで走っていましたし、テイエムオペラオーが年度代表馬になった次の年に種付けした馬です。配合段階から期待するものが大きい馬でしたが、その期待にたがわぬ馬でした」と同牧場の谷口貢社長が当時の話をしてくれた。

 その期待どおりにレオソレイユは2歳夏に新馬戦に優勝。将来へ夢を広げたが、その後は1年以上に及ぶ休養などもあって、その1勝のみで牧場に帰ってきた。「競走馬としては不完全燃焼でしたが、繁殖牝馬としても期待の大きな馬でしたから、配合段階から夢のある配合をしたかった」と選ばれたのがアドマイヤムーンだった。

 「初仔から素晴らしい仔を生んでくれました。この馬は、(亡くなった)田中竜雨オーナーが最後に購入した馬だと聞いています。残念ながらオーナーにレースを見てもらうことはできませんでしたが、こうして期待に応えてくれてうれしいです」とレースを振り返ってくれた。

 また、1歳6月には厩舎火災にも見舞われたが、そこで九死に一生を得たレオアクティブは秋になると無事に育成牧場へと移動。競走馬としての本格的なトレーニングを開始した。「牧場も、馬もたくさんの方々に支えられて、アクシデントを乗り越えてきました。このあとは、さらに強い馬たちとの競馬になりますが、そうした人たちへの恩返しの意味を含めて、まずは無事にキャリアを積んで欲しいと思います。そして堂々とダービーの舞台を踏めたら最高ですね」と谷口さんは夢を広げている。