2011年10月29日 スワンS G2
優勝馬:リディル
プロフィール
- 生年月日
- 2007年05月08日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/栗毛
- 戦績
- 国内:10戦5勝
- 総収得賞金
- 165,571,000円
- 父
- アグネスタキオン
- 母 (母父)
- エリモピクシー by ダンシングブレーヴ(USA)
- 馬主
- 前田 幸治
- 生産者
- ノースヒルズマネジメント (新冠)
- 調教師
- 橋口 弘次郎
- 騎手
- 小牧 太
マイルチャンピオンシップ(G1)に向けての前哨戦、スワンステークス(G2)は4歳馬リディルが快勝。故障を乗り越え、2つ目となるタイトル奪取を果たした。
本馬は数多くの重賞勝ち馬を送る新冠町の(株)ノースヒルズの生産馬。昨今では芝のアーネストリー、ダートのトランセンドの2大スターを筆頭に、2歳にはクラレント、モンストール、牝馬のラヴェリータ、中長距離路線でトレイルブレイザー、ビートブラックなど、同牧場グループ育成馬を含めて活躍馬が揃っている。
「長い休養期間を経て、よく復活してくれましたね。メンバーが揃っていた中、私たちが思っていた以上に強い勝ち方をしてくれました。デビュー時は馬っ気を出して幼い面を見せていた馬でしたが、古馬となって大人になってきましたね。近走は馬体重も増えてきましたし、パワーアップを感じます。」と、喜びを語ってくれたのは同牧場ゼネラルマネージャーの福田洋志さん。当日は北海道と大山ヒルズ(鳥取県)からスタッフ6名が応援に駆けつけ、共にG1への望みを膨らませた。
牧場時代の本馬について福田さんは、「5月生まれで初仔ということもあり、他の馬と比べると小ぶりでした。扱いやすく、大人しい馬でしたよ。」と、伝える。牧場スタッフからも“時折がんこな面を見せるものの、小さくて大人しい馬”という声が多かった。
と、ここまではよくありがちな話だが、牧場で続けている出産記録を見て目を丸くした。“エリモピクシー2007(=リディル)”のページには“素晴らしい初仔”というメモ書きがはっきり記されていた。この出産記録には母馬や仔馬に関するデータが詳細に記載されているのだが、誕生時から自信のコメントがついたのは世代で僅かに1、2頭。リディルは生まれながらに特別な印象をのぞかせていて、牧場側もまたそれを掴んでいた。
2歳時のデイリー杯2歳S(Jpn2)ではエイシンアポロンを下しての勝利で、今年の安田記念(G1)では勝ち馬から0.3秒差まで迫った。今回は1番人気に応えてG1馬3頭を破り、再び王者の座へアタックを仕掛ける。
「まだキャリアも浅いですし、これから完成していく馬だと思います。次走予定のマイルチャンピオンシップ(G1)も、牧場スタッフが応援に駆けつける予定です。」と、福田さんは語る。頂上への視野を確かなものとし、その原石は目論見通りの光を放とうとしている。