2011年10月30日 天皇賞(秋) G1
優勝馬:トーセンジョーダン
プロフィール
- 生年月日
- 2006年02月04日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:17戦9勝
- 総収得賞金
- 705,060,000円
- 母 (母父)
- エヴリウィスパー by ノーザンテースト(CAN)
- 馬主
- 島川 隆哉
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- N.ピンナ
京都大賞典(G2)を勝利したローズキングダム、そして札幌記念(G2)の優勝馬であるトーセンジョーダン。ノーザンファーム早来牧場の林宏樹厩舎長は、天皇賞(秋)(G1)の舞台に2頭の育成馬を送り出していた。
「2頭共に育成時から甲乙付けがたい優等生でした。ローズキングダムが先にG1で結果を残してくれましたが、トーセンジョーダンもクラシック候補と期待していた馬でした」(林厩舎長)
だが、度重なる裂蹄がトーセンジョーダンの活躍を阻む。レースを使っては、牧場に静養へ帰ってくる日々が続いたが、それでも牧場スタッフや獣医による賢明なケアが結果となって現れるようになった。
「前走の札幌記念(G2)の後も、蹄のケアには特に気を使いました。蹄鉄を打ち替える時期も考えて、入厩もレースの3週間前まで伸ばしてもらいました」(林厩舎長)
幸いだったのは、札幌記念(G2)の後の回復が早かったことだった。また、度重なるケアによる経験を積み重ねてきたことで、3週間前の入厩とはいえども、調整に狂いは生じなかった。
管理をする池江泰寿調教師に自分の口から調整状態を伝えるべく、林厩舎長はトーセンジョーダンを乗せた栗東への馬運車に乗り込んでいる。それだけ状態には自信があった。得意としている東京競馬場で行われた天皇賞(秋)(G1)。7番人気の評価でしか無かったが、ローズキングダムと共に好走への期待は膨らんでいた。
「レース前はスローの流れになるのではと思っていました。ですが、激しい先行争いが繰り広げられて、あれだけのハイペースになるとは思っても見なかったですね」(林厩舎長)
1000m通過の時計はなんと56秒5。この早すぎる流れの中、中段からやや後方で力を貯めていたトーセンジョーダンは、最後の直線で末脚を爆発させる。
「直線で上がっていた時には、まさかあれだけの脚を使えるとはと思ったのも事実です。でも、追い切りが1本足りないなと思っていた札幌記念(G2)でも勝利したように、我々が考えているよりも力を付けていたということなのでしょう」(林厩舎長)
3度目の挑戦で、ついに勝ち取ったG1タイトル。これは島川隆哉オーナーにとっても初めてのG1制覇ともなった。「島川オーナーにはいつも期待馬を預からせていただいているので、いつか結果を残したいと思っていました。トーセンジョーダン自身、まだまだ素晴らしい成績を残せると思いますし、また、今後は種牡馬としての道も開けているだけに、1つでも多くのG1タイトルを取って欲しいと思っています」(林厩舎長)
今後、トーセンジョーダンはジャパンカップ(G1)への出走を予定。このレースにはローズキングダムも出走する。「ローズキングダムも昨年優勝したレースですし、トーセンジョーダンも昨年のアルゼンチン共和国杯(G2)を勝利していることからしても、距離の不安はありません。2頭共にいいレースを見せて欲しいですし、これからの夢が広がる結果を残してもらいたいです」(林厩舎長)