重賞ウィナーレポート

2011年09月11日 京成杯オータムH G3

2011年09月11日 中山競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:フィフスペトル

プロフィール

生年月日
2006年05月22日 05歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:17戦5勝
総収得賞金
253,735,000円
キングカメハメハ
母 (母父)
ライラックレーン(USA)  by  Bahri(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
加藤 征弘
騎手
横山 典弘

 函館2歳S(Jpn3)以来、約3年1か月ぶりの重賞制覇。2歳時は朝日杯FS(Jpn1)で2着ともなったフィフスペトルが、再びG1奪取への階段を登り始めた。

 「よく復活してくれたと思います」と話すのは、育成を手がけたノーザンファーム空港牧場の富高久志さん。朝日杯FS(Jpn1)、そしてNHKマイルC(G1)を制したグランプリボスにも跨っていた富高さんだが、初めてG1レースに出走した育成馬はフィフスペトルだった。

 その富高さんが、フィフスペトルの復活を称えるのには理由がある。昨年のダービー卿ChT(G3)のレース後に、左管骨の骨折が判明。手術の後でノーザンファーム空港牧場にやってきたフィフスペトルではあるが、その頃の状態は決して良くはなかったからだ。

 「手術の後ということもありますが、乗り出しの頃の歩様は良くなく、乗り味も2歳時の頃とはほど遠いものでした。厩舎に送り出した時にも、決して満足のいく状態ではありませんでした」(富高さん)

 その一方で、レース後の加藤征弘調教師からは、「牧場側があきらめないで良くやってくれました」との声も聞かれている。

 「でも、厩舎に入ってからレースを使うまで期間があったように、時間をかけて立て直してくれたのは先生や厩舎スタッフの皆さんでしょうし、むしろ僕らの方からお礼が言いたい気持ちです」(富高さん)

 厩舎に戻ったフィフスペトルは復帰3戦目となるOP夏至Sを勝利。その後、調整のために再びノーザンファーム空港牧場へと戻ってきたがその時の状態は、昨年とは一変していた。

 「来た当初から調子も良かっただけでなく、並脚からしても脚の運びが違っていました。その時から次走は京成杯と聞いていましたし、中山競馬場の芝1600mはフィフスペトルにとって絶好の舞台ということで、無事に送り出せたのならいい結果を残せるのではとの期待はありました」(富高さん)

 着差こそ3/4馬身差だが、最後の直線で並びかけてきた2着馬を振り切り、しかも京成杯ではゼンノエルシドとブレイクタイムしか記録していない1分31秒台(1分31秒9)の時計を計時したことは、内容の濃い重賞勝利とも言える。

 「あの内容ならが今後の活躍も楽しみです。能力の高さだけでなく、成長力もこのレースで証明できたと思いますし、次もいいレースを見せてもらいたいです」(富高さん)