重賞ウィナーレポート

2011年08月14日 クイーンS G3

2011年08月14日 札幌競馬場 小雨 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アヴェンチュラ

プロフィール

生年月日
2008年03月07日 03歳
性別/毛色
牝/鹿毛
戦績
国内:5戦3勝
総収得賞金
216,348,000円
ジャングルポケット
母 (母父)
アドマイヤサンデー  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(有) キャロットファーム
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
角居 勝彦
騎手
池添 謙一
  • クイーンS(G3)の口取り
    クイーンS(G3)の口取り

 休養明け2戦目。しかもわずか5戦のキャリアしか持たない3歳牝馬のアヴェンチュラに、ファンが与えた評価はなんと1番人気だった。

 「斤量は軽かったとはいえメンバーも揃っていましたし、その中で1番人気の支持をいただけたというのは驚きでしたし、また嬉しかったですね」とは、ノーザンファーム早来牧場の岡真治厩舎長。アヴェンチュラの全姉であるトールポピーの育成も行ってきた岡厩舎長は、早い時期からアヴェンチュラにもトールポピーと負けず劣らずの能力があることを感じ取っていた。 

 「それだけに阪神JF(G1)の後の怪我はショックでした。でも、春先に休んだことが、その後の成長に繋がったのかもしれません」(岡厩舎長)

 2月からトレッドミルによる運動を再開したアヴェンチュラは、3月から人を背に乗せての調教を再開。自ら手綱を取った岡厩舎長がその時に感じ取ったのは、これまでに見られなかった力強さだった。「牧場にいた頃の馬体重は500㎏を越えていました。飼い食いに苦労する事はなかったですし、運動を重ねてそれが身になっていくような印象もありました」(岡厩舎長)

 約7か月ぶりの復帰戦となった漁火Sでは、休養前より馬体重を28㎏増やしての出走となったが、岡厩舎長にはなんら不安は無かった。直線で抜け出すと2着馬に2馬身半差をつける快勝。競馬場まで応援に出かけたクイーンS(G3)でも、アヴェンチュラは堂々たる様子で歩いていた。

 「落ち着いていて雰囲気も良かったですね。怪我をする前はスタートで後手を踏むこともあったのですが、漁火S、そしてクイーンS(G3)でもいいスタートを決めてくれたので、あとは馬の能力が出し切れればと思っていました」(岡厩舎長)

 ゴール前ではコスモネモシンとのたたき合いとなったが、差し返す気性の強さを見せて見事勝利。馬体だけでなく、精神面でも成長を見せてきたアヴェンチュラに、岡厩舎長は春には果たせなかったクラシック制覇の期待をかける。

 「現在は牧場で調整していますが、順調に来ていますし、いい状態で厩舎に送り届けることが出来ると思います。次は3歳牝馬同士の戦いとなるかと思いますが、春の悔しさを秋に晴らしてくれるようなレースを見せて欲しいです」(岡厩舎長)