重賞ウィナーレポート

2011年05月08日 NHKマイルC G1

2011年05月08日 東京競馬場 晴 良 芝 1600m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:グランプリボス

プロフィール

生年月日
2008年03月28日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:7戦4勝
総収得賞金
513,291,000円
サクラバクシンオー
母 (母父)
ロージーミスト  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(株) グランプリ
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
矢作 芳人
騎手
C.ウィリアムズ

 1番人気に支持されたNHKマイルカップ(G1)。調教に携わったノーザンファーム空港牧場の今井翔一さんは競馬場まで応援に行かれているかと思いきや、自宅でのレース観戦となっていた。

 「グランプリボスの他にも空港牧場の関係馬は出走していたのですが、意外とレースを見に行くという人が少なくて、応援のツアーが無くなってしまいました。なので、当日は自宅のTVから声援を送っていました」(今井さん)

 昨年は朝日杯FS(G1)を制し、JRA最優秀2歳牡馬にも選出されたグランプリボスではあるが、今年に入ってからは勝利をあげておらず、前走のニュージーランドトロフィー(G2)でも、1番人気に支持されながらも走りのリズムを欠いて3着に敗れている。

 このNHKマイルカップ(G1)でも1000m通過が57秒6という速い流れとなったが、その中でも折り合いを付けて、先行勢の見える位置で脚をためていた。

 「鞍上のウィリアムス騎手が、この流れの中でも馬群の中で折り合いを付けていてくれたことが、最後の末脚に繋がったと思います。直線を向いた時は、残り300mの位置で勝利を確信しました」(今井さん)

 これでG1レース2勝目となるグランプリボスだが、今井さんにとっては初めてのG1馬であり、勿論、G1を2勝した馬に携わるのもグランプリボスが初めてとなる」

 「ノーザンファーム空港牧場のスタッフとして誇りに思いますし、今後、仕事をしていく上でも励みになります。この結果に満足するだけでなく、今、自分たちが手がけてる2歳馬の中からも、グランプリボスに続くような馬を送り出していきたいですね」(今井さん)

 そんな今井さんがただ一つ、気をもんでいるのがグランプリボスの今後のローテーション。次走は6月14日にイギリスのロイヤルアスコットで行われる、セントジェームズパレスS(英G1)への出走が予定されているが、海外遠征となると、また応援に行くことが難しくなってしまうからだ。

 「マイル適正は証明済みですし、朝日杯FS(G1)などでコンビを組んだデムーロ騎手とのコンビとなるので、グランプリボスの能力を引き出す騎乗を見せてくれると思います。それだけに応援とは言わなくとも、スタッフとしてでいいので同行できたらいいのですが」と今井さんは笑みを浮かべる。ただ、グランプリボスの高い能力なら、今後も今井さんを幾度となくG1の口取り式に招いてくれそうだ。