重賞ウィナーレポート

2011年04月30日 青葉賞 G2

2011年04月30日 東京競馬場 晴 良 芝 2400m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ウインバリアシオン

プロフィール

生年月日
2008年04月10日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:6戦3勝
総収得賞金
579,946,000円
ハーツクライ
母 (母父)
スーパーバレリーナ(CAN)  by  Storm Bird(CAN)
馬主
(株) ウイン
生産者
ノーザンファーム (安平)
調教師
松永 昌博
騎手
安藤 勝己

 オルフェーヴルが皐月賞(G1)を優勝するなど、今年のクラシック戦線を賑わすノーザンファーム空港の育成馬から、ダービー(G1)の惑星馬が誕生した。

 6番人気の支持を集めたウインバリアシオンは、最後の直線で抜け出すと父ハーツクライ譲りの長くいい脚を使って勝利。父ハーツクライに初重賞勝利を授けると共に、ウインバリアシオン自身もダービー(G1)出走を確定させた。

 「ダービー(G1)出走となると、育成馬としては久しぶりとなりますね」と笑顔を浮かべたのがノーザンファーム空港牧場の大木誠司厩舎長。ダービー(G1)出走は久しぶりとは言え、実は今年、大木さんの厩舎からはもう1頭ダービー(G1)に出走する馬がいる。その馬とは、先日行われた皐月賞(G1)で2着に入ったサダムパテックである。

 「サダムパテックも育成当初から評価の高い馬でしたが、ウインバリアシオンもキャンターでの動きが目立っていた馬でした。ただ、メイクデビューから連勝でオープンを勝ったときにはビックリしましたね」(大木さん)

 8月に小倉で行われたメイクデビューを勝利したウインバリアシオンは、続く野路菊Sも優勝。この2戦とも上がり3ハロンではメンバー中最速の脚を使い、しかも芝1800mの距離を連勝と、父の血統も加味されて、一躍、来年のクラシック候補となった。だが、このレースの後はその末脚を発揮できないレースが続いていく。

 「正直、前走までは流れが向かなかったり、スムーズなレースができなかったりもしました。でも、今回は連勝した時のような末脚を見せてくれましたね」(大木さん)

 まさに直線一気の豪脚を使ったウインバリアシオンが、上がり3ハロンで計時したタイムは33秒6。これはメンバー中最速であり、馬場やレースの流れこそ違っているとは言え、皐月賞(G1)の上がり3ハロンの最速タイム(34秒2)よりも速い。

 ウインバリアシオン、そしてサダムパテックと、厩舎としては2頭出しで望むことになりそうな今年のダービー(G1)だが、「空港牧場で育成された出走馬が多いので、果たして応援に行かせてもらえるのかはまだ分からないです」と大木さんは苦笑いを浮かべる。

 「2頭とも東京コースで勝っているのは強みだと思いますし、レベルの高いG1で2着となったサダムパテック、同条件を勝ったウインバリアシオンと、楽しみなダービー(G1)になりそうです。ワンツーフィニッシュが理想ですが、どちらかが勝ってくれたら嬉しいですね」(大木さん)