重賞ウィナーレポート

2011年04月03日 産経大阪杯 G2

2011年04月03日 阪神競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ヒルノダムール

プロフィール

生年月日
2007年05月20日 04歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:13戦3勝
総収得賞金
395,609,000円
マンハッタンカフェ
母 (母父)
シェアエレガンス  by  ラムタラ(USA)
馬主
蛭川 正文
生産者
橋本牧場 (静内)
調教師
昆 貢
騎手
藤田 伸二
  • 母シェアエレガンス
    母シェアエレガンス
  • 母シェアエレガンス
    母シェアエレガンス
  • シェアエレガンスとスタッフの皆さん(左から2番目が博さん)
    シェアエレガンスとスタッフの皆さん(左から2番目が博さん)

  • 牧場の看板
    牧場の看板

 ヴィクトワールピサやローズキングダムといったスターを送り出し、近年最強と謳われる4歳世代。阪神競馬場で行われた産経大阪杯(G2)でも1~4着を4歳馬が独占し、レベルの高さを再認識させられる結果となった。レコード勝ちをおさめたのはヒルノダムール。9度目の重賞挑戦で悲願の初タイトルを手にした。

 同馬を生産した新ひだか町の橋本牧場は1929年創業の老舗牧場。主な生産馬に03年のNHKマイルC(G1)優勝馬ウインクリューガー、06年マーメイドS(G3)ソリッドプラチナムなどがいる。現在は三代目となる橋本博さんとスタッフ2名で9頭の繁殖牝馬を繋養している。

 レースは厩舎作業の合間に休憩室での観戦だった「種付け、出産シーズンですし、少ない人数でやってるから自分は中々出掛けられません。競馬場へは父に行ってもらいました。惜敗続きでしたから、正直負けることに慣れて来てしまったというか…リラックスして観戦できましたよ。ゴール後も際どかったし半信半疑でしたが、確定した時はヤッター!と自分でも驚くくらい声をあげて大喜びしました」と博さんは声を弾ませた。

 母シェアエレガンスは現役時代2勝。本馬は2番仔となる。

 「1歳秋に育成場へ行くまでこれといったトラブルもなく、手がかからない優等生でしたね。ここまで何もなかった馬も珍しいくらい。スラッとしてバランスが良く、走りそうだな、とは話してましたけど目立つタイプではなかったんです」放牧地では仲間と群れず、ポツンと独りでいる姿が印象に残っているという。

 届きそうで届かなかった重賞勝ちの勲章を、しっかりとその手に掴んだヒルノダムール。次に目指すのは当然春の大一番、天皇賞(春)(GI)。是が非でも応援に駆けつけたい博さんだったが「実はシェアエレガンスの出産予定日が5月4日なんです。マンハッタンカフェを受胎していてヒルノダムールの全弟か妹になる馬ですしやっぱり心配で。早く生まれることはないとは思うんですが、様子を見ながら当日まで悩むことにします」と苦笑い。

 G1制覇と弟妹の誕生、二重のお祝いとなることを期待したい。