2011年01月23日 AJCC G2
優勝馬:トーセンジョーダン
プロフィール
- 生年月日
- 2006年02月04日 05歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:13戦7勝
- 総収得賞金
- 705,060,000円
- 母 (母父)
- エヴリウィスパー by ノーザンテースト(CAN)
- 馬主
- 島川 隆哉
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- 内田 博幸
単勝1.9倍というオッズ。並み居る重賞馬を退けて、1番人気となったトーセンジョーダンに、どれだけファンが支持していたかということが、この抜けたオッズからもうかがえる。
「勝利したアルゼンチン共和国杯(G2)、5着にこそ敗れたものの、見せ場を作ってくれた有馬記念(G1)と、内容のあるレースを見せてくれていただけに、人気にはなるのではと思っていましたが、それでもこれだけの支持を集めたことは嬉しかったですね」とはノーザンファーム事務局の中尾義信さん。その中尾さんの目からしても、このAJCC(G2)におけるトーセンジョーダンの走りは、「強かったですね」と言い切れる内容だった。
「ペースがスローで流れる中で、どの馬にも勝つチャンスはあったと思います。でも結果的には逃げた馬が2着に粘り込んだ中で、決して後ろから行く馬が有利ではない中山コースの短い直線を差し切ってくれました。決して派手な勝ち方ではなかったですが、この馬の強さを再確認しました」(中尾さん)
このAJCC(G2)の勝利で重賞2勝目。大成を阻んできた爪のトラブルは牧場での治療、そして厩舎のケアの甲斐もあってか、再びトーセンジョーダンの疾走を妨げるようなことにはなっていない。何よりも5歳を迎えてまだ13戦しか戦っていないというフレッシュさに加え、レースを重ねる度に完成度を増しているという成長力は、サラブレッドとしてのトーセンジョーダンが、今、まさに充実期を迎えたという気すらしてくる。
それにしても1月の競馬はノーザンファーム生産馬の活躍が目立った。このAJCC(G2)だけでなく、日経新春杯(G2)はルーラーシップ、シンザン記念(G3)はレッドデイヴィスが勝利。特にこれからの春G1戦線を沸かせてくれそうな古馬の芝中長距離重賞で、それぞれ異なる勝ち馬を送り出したというのは、世代を問わない層の厚さを感じさせる。
「G1戦線といった厳しいレースを乗り越えて、上手く年を越せた馬が多かったということにつきると思います。勝った2頭の他に高い能力を持った馬もこの後のレースを控えてますし、G1で再びこれらの馬がぶつかって、いいレースを見せてくれればと思っています」(中尾さん)
同じ牧場のライバル同士が次にぶつかるのはG1の舞台となるのだろうか。その時、ファンがどのようなオッズをトーセンジョーダンといったノーザンファーム生産馬たちに付けるのかも楽しみになる。