2011年01月05日 京都金杯 G3
優勝馬:シルポート
プロフィール
- 生年月日
- 2005年03月24日 06歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:32戦8勝
- 総収得賞金
- 397,328,000円
- 母 (母父)
- スペランツァ by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- 百万 武夫
- 生産者
- タイヘイ牧場 (静内)
- 調教師
- 西園 正都
- 騎手
- 小牧 太
“一年の計は金杯にあり”2011年中央競馬の幕開けを飾る京都金杯(G3)は7番人気のシルポートがマイペースに逃げを打つ展開。直線を向いてもその脚は衰えず、後続馬をクビ差振り切って逃げ切り勝ちをおさめた。前走ファイナルS(オープン)から二連勝で重賞初制覇となった。
シルポートを生産したのは新ひだか町のタイヘイ牧場。高松宮記念(G1)など重賞5勝のサニングデールや、目黒記念(G2)など重賞3勝のユウセンショウ、中山グランドジャンプ(JG1)を連覇したゴーカイ、中山大障害(JG1)を制したユウフヨウホウ兄弟の故郷としても知られる老舗牧場だ。
北海道で生産を行い、生まれた当歳馬は離乳して1週間ほどで青森県八戸市にある育成牧場へ移動するそうで、現在33頭の繁殖牝馬を4人のスタッフで繋養している。
「これだけの数の馬を4人で面倒見てるんだから、競馬場へはなかなか行けないよ」と荻野芳守場長。レース当日もテレビ観戦だった。「逃げ馬だし、いつ捕まるかとヒヤヒヤしながら見てるから心臓に悪いね。今回は残り200mくらいで勝利を確信できました。なにしろ丈夫で、コンスタントに走れる馬だから6歳になったけどまだまだ頑張れるんじゃないかな」と笑顔を見せた。
当歳時の印象を伺うと「特に何もないなあ」と首を捻る。「大きめで見栄えするタイプだった。あまり印象に残ってないから、母馬に似ておとなしかったんだと思います」と、当時から人の手を煩わすこともない素直な馬だったようだ。
同馬の母、スペランツァはシルポートを出産した翌年放牧中の事故が原因でこの世を去り、繁殖牝馬として牧場に帰って来た半姉のラクローン(父フサイチコンコルド)もまた、後継を遺さぬまま死亡している。
「スペランツァの子供はシルポートだけになってしまったけど、その母フジャブは牝馬をたくさん産んでくれていて枝葉はひろがっています。母も姉も天国から見守っているのかも知れませんね」と荻野場長は目を細めた。