2010年11月28日 ジャパンC G1
優勝馬:ローズキングダム
プロフィール
- 生年月日
- 2007年05月10日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/黒鹿毛
- 戦績
- 国内:9戦5勝
- 総収得賞金
- 694,668,000円
- 父
- キングカメハメハ
- 母 (母父)
- ローズバド by サンデーサイレンス(USA)
- 馬主
- (有) サンデーレーシング
- 生産者
- ノーザンファーム (安平)
- 調教師
- 橋口 弘次郎
- 騎手
- 武 豊
まずはジャパンカップ馬となったローズキングダムを称えよう。2着入線とはいえども、2度の不利をはねのけ、最後まで闘争心を衰えさせることなく、2着争いを制してみせたことが頂点への夢を繋いだきっかけとなったのだから。
「この日は東京競馬場に応援に行っていたのですが、数々の生産馬が出走していた中でもローズキングダムに視点を合わせながらレースを見ていました。不利があったのもよく見えていましたし、入線後には結果が変わるかもしれないと思っていました」と話してくれたのは、東京競馬場にいたほとんどの観客が、直線で抜け出たブエナビスタに視線を送っていた一方で、冷静にレースを見つめていたノーザンファーム事務局の中尾義信さん。
「確かにゴール前の脚色はブエナビスタが優勢でしたが、不利をはね除けて2着に入ったことに関しては、ローズキングダム自身のレースをあきらめないという意志の現れのようにも見えました」(中尾さん)
これで昨年の朝日杯FS(Jpn1)以来、2度目のG1制覇とあったわけだが、今年も日本ダービー(G1)と、菊花賞(G1)の両クラシックレースで2着。また神戸新聞杯(G2)を優勝し、その他のレースでも掲示板を外したことがないように距離や条件を問わず、堅実なレースを続けている。
「単勝こそ4番人気でしたが、馬連では1番人気に指示されていたブエナビスタとの組み合わせが1番人気となっていたように、ファンの方にはローズキングダムが上位争いに絡んでくる馬との評価をされていたようです」(中尾さん)
結果としてブエナビスタとの着順こそ変わったものの、ノーザンファームとしてはローズキングダムとのワンツーフィニッシュ。有馬記念(G1)には2頭とも出走を表明しており、再びワンツーフィニッシュの期待もかかる。
「ローズキングダム自身、様々な競馬ができる馬ですし、昨年は朝日杯FS(Jpn1)でこのコースを制しているように、力を発揮できる条件とも思っています。ジャパンカップ(G1)は不利さえ無ければきわどいレースとなったはずですし、勿論、ブエナビスタもいい状態で望んでくるはず。有馬記念(G1)でも2頭が主役となるようなレースを見せて欲しいですね」(中尾さん)
正直、秋競馬の主役をブエナビスタに任せてしまっていたような印象があったのは否めない。しかし、ローズキングダムがG1タイトルを手に入れ、そして2頭との再戦が有馬記念(G1)で見込めるようになった今、今回のジャパンカップ(G1)の出来事も、より競馬が面白くなったと前向きに捕らえるべきなのかもしれない。