重賞ウィナーレポート

2010年11月20日 東スポ杯2歳S G3

2010年11月20日 東京競馬場 晴 良 芝 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:サダムパテック

プロフィール

生年月日
2008年03月30日 02歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:3戦2勝
総収得賞金
406,650,000円
フジキセキ
母 (母父)
サマーナイトシティ  by  エリシオ(FR)
馬主
大西 定
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
西園 正都
騎手
C.スミヨン

 最近の重賞ではセレクトセール出身馬の活躍が目立っているが、東京スポーツ杯2歳S(G3)の優勝馬サダムパテックもまた、セレクトセール2009当歳セクションの取引馬(1200万円(税抜き)で大西定氏が落札)である。

 レース当日はオーナーと一緒に競馬場へと応援に出かけていた橋本裕充場長は、一番人気で迎え入れられたレースで、見事、勝利する生産馬の口取りに立ち会うことができた。

 「メンバーも揃っていたので、いいレースを見せて欲しいと思っていたのですが、鞍上の好騎乗も手伝って鮮やかな勝ち方をみせてくれました。ゴールの瞬間はオーナーと一緒になって喜びを分かち合いました」(橋本場長)

 サダムパテックの母サマーナイトシティは、父エリシオ、母ダイヤモンドシティの産駒。母、そして兄のCatienusはアメリカとイギリスの重賞競走を沸かす活躍を見せているが、日本で最も優秀な競争実績を残した馬がサマーナイトシティとなる。

 「サマーナイトシティはダートの短距離で3勝をあげています。この血筋を残したいと思い繁殖牝馬としました」(橋本場長)

 フジキセキを配合され、3番仔として生まれたサダムパテックだが、幼少期から母譲りと言える骨格の良さが目立っていたという。

 「将来は大型馬になると思いましたが、骨格も良かったですし、またしっかりとした馬体をしていました。車で言うといいフレームを持った馬だなと思いましたね」(橋本場長)

 その後、白老ファームから早来ファームへ移ったサダムパテックは、せり馴致を行われながら心身ともに磨き上げられていく。ちょうどこの年のセレクトセールの1歳セクションは、ディープインパクトの初年度産駒たちとかち合ってしまったことで、評価が高くはならなかったのはせり市の盲点と言えよう。

 フジキセキ産駒にはマイルでの活躍馬が目立ち、また、母も現役時はスピードを生かした走りを見せていたことからしても、サダムパテックが最も適した条件は、この後、出走が予定されている朝日杯FS(G1)が行われる芝1600mという気がしてくる。

 「レース内容からしてもマイルは合っているという気がするので、朝日杯FS(G1)は楽しみですね。また、メンバーも今回以上に揃うことからしても今後の試金石となるとも思うので、結果は勿論のこと、来年以降のレースに繋がる走りも見せて欲しいです」(橋本場長)

 サマーナイトシティは、現在、キングカメハメハを受胎。リーディングサイアーをひた走る父との配合馬だけに、サダムパテックの活躍如何によっては、生まれながらに注目を集める存在となりそうだ。