2010年11月07日 AR共和国杯 G2
優勝馬:トーセンジョーダン
プロフィール
- 生年月日
- 2006年02月04日 04歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:11戦6勝
- 総収得賞金
- 705,060,000円
- 母 (母父)
- エヴリウィスパー by ノーザンテースト(CAN)
- 馬主
- 島川 隆哉
- 生産者
- ノーザンファーム (早来)
- 調教師
- 池江 泰寿
- 騎手
- 三浦 皇成
三歳時はクラシック候補とも言われた逸材が、充実を向かえた四歳の秋についに重賞を制した。今年のアルゼンチン共和国杯(G2)で一番人気の支持を集めたトーセンジョーダンはトップハンデもなんのその、上がり3ハロン最速の脚を使い、レースレコードを0秒8塗り替えてみせた。
「57㎏という斤量は見込まれた印象もありましたが、それだけこの馬の能力を評価されていたということでもあるのでしょう。ジョッキーも自信を持って騎乗してくれました」とノーザンファーム事務局の中尾義信さん。
二歳時は3連勝でホープフルSを制覇。年明けの共同通信杯(G3)でも2着となったトーセンジョーダンだが、その後、右前脚に裂蹄を発症。賞金的にクリアしていたクラシック出走を棒に振っただけでなく、復帰後も同じ右脚の裂蹄が再発し、再び半年以上の休養を余儀なくされる。
「それでも腱のトラブルと違い、爪は時間をかけて治せば復帰できることは分かっていました。また、年齢と共に爪の弱点も解消され、心身ともに成長を遂げました」(中尾さん)
トーセンジョーダンの成長は、幼少期からその姿を知る中尾さんにとっても感慨深いものがあった。2007年のセレクトセール1歳せりに上場されたトーセンジョーダンは、この日の1歳せりでは3番目の高値となる1億7000万円で(株)ジェイ・エイチ・エスが落札。このせりに上場されたジャングルポケット産駒でも最高額の評価がされたことでも、その注目度が分かる気がする。
「あの時期から誰もが認める馬だっただけに、誰もが認める結果を残してくれたこともうれしい事でしたね。走りにも父ジャングルポケットの特性が出ているので、この距離もあっているのでしょう」(中尾さん)
牝馬と比べると元気の無い古牡馬勢だが、勢いのあるトーセンジョーダンが一気にその中心となる可能性も出てきた。「G2を勝利して、これから秋のG1戦線に挑むこととなりますが、高いレベルの戦いでも充分にやれるだけの能力を感じています。あとは大きなタイトルに向けて、無事に走ってもらいたいですね」(中尾さん)
ちなみに同じ4歳世代には今年の天皇賞(秋)(G1)で牡馬を一蹴したブエナビスタがいる。同じノーザンファーム生産馬であるトーセンジョーダンが、直接対決で男の意地を見せてくれるかが楽しみになってくる。