2010年10月10日 京都大賞典 G2
優勝馬:メイショウベルーガ
プロフィール
- 生年月日
- 2005年03月30日 05歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:30戦7勝
- 総収得賞金
- 330,846,000円
- 母 (母父)
- パパゴ(IRE) by Sadler's Wells(USA)
- 馬主
- 松本 好雄
- 生産者
- 三嶋牧場 (浦河)
- 調教師
- 池添 兼雄
- 騎手
- 池添 謙一
秋のG1シリーズに向けての前哨戦、京都大賞典(G2)は古豪牝馬メイショウベルーガが牡馬を撃退。悲願のG1制覇へ向けて、得意の淀で鮮やかに突き抜けた。
生産は浦河町の三嶋牧場。過去にはき京都牝馬S(G3)の覇者チェレブリタやアーリントンC(G3)を制したダブルウェッジを送り出している。繁殖牝馬は50頭、スタッフ30名の牧場だ。
メイショウベルーガの生い立ちをよく知る同牧場繁殖スタッフの芦田康一さんにレースの感想を伺うと、「素晴らしいパフォーマンスでしたね。G1へ向けて楽しみが膨らみました。日経新春杯(G2)で初めて重賞を勝った時も涙を流して喜びましたが、今回も本当に嬉しかったです。メイショウベルーガの走りはいつも刺激を与えてくれます。」と、顔をほころばせた。巣立った馬がファンから高い注目を浴びる馬へと成長してくれることは、仕事のモチベーションをよりかき立ててくれるという。
牧場時代の本馬については、「上の兄馬たちは大人しいタイプでしたが、メイショウベルーガは内に闘争心を秘めた、ピリッとした牝馬でした。思い出深い1頭です。」と、振り返る。やんちゃな一面もあり、教育に苦労するところもあったそうだが、デビュー時には500kg近い雄大な馬格に育った。
アイルランド産の母パパゴはこれまで12頭の産駒を残している。気性的には大人しく、おっとりしたタイプだという。芦田さんは記憶の糸を辿る。
「パパゴの交配相手は専務と話し合い、パパゴの体型を考慮してフレンチデピュティを選びました。狙い通り、父母の長所を生かし、短所を補った体型に出てくれました。当歳時からメイショウベルーガは牧場で高い評価をされていました。」
母の父は大種牡馬サドラーズウェルズ。世界に轟く名血を引くカップリングだが、日本で主流になりつつあるサンデーサイレンスの血は入っていない。気は早いが、将来、繁殖牝馬としても魅力にもあふれた1頭だ。
これまでG1では4回挑戦して最高5着の成績だが、今年は牡馬相手にG2を2勝し、自慢の末脚にも磨きがかかっている。芦田さんは、「これからも無事に走ってきて欲しいですし、お世話になっている松本好雄オーナーのためにも、G1制覇を願っています。その夢をかなえてくれたら最高です。」と、胸の内を語る。当日は芦田さんも決戦の地へ応援に駆けつける。いよいよ晴れの舞台は整った。