2010年09月12日 セントウルS G2
優勝馬:ダッシャーゴーゴー
プロフィール
- 生年月日
- 2007年03月22日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦3勝
- 総収得賞金
- 324,445,000円
- 母 (母父)
- ネガノ(CAN) by Miswaki(USA)
- 馬主
- 芦田 信
- 生産者
- 下河辺牧場 (門別)
- 調教師
- 安田 隆行
- 騎手
- 川田 将雅
サマースプリントシリーズの最終戦「第24回セントウルS(G2)」を制したのは、メンバー唯一の3歳馬ダッシャーゴーゴー。幾多の名馬を送り出してきた名門・下河辺牧場(日高町)にまた1頭、新たな重賞ウイナーの名前が刻まれた。
「前走は消化不良の競馬になってしまっていたので、ゴールした瞬間はああ良かったって。結果が出せたことが嬉しかったですね」(下河辺牧場・下河辺行雄さん)
前走の北九州記念(G3)は単勝2番人気の支持を受けながら、勝負どころで不利を受けてまさかの11着大敗。それでも、「CBC賞でメドを立ててくれていたし、普通に回ってきてくれれば良い勝負をしてくれるはず」と楽しみにしていた。
道中はいつもより前目のポジション。直線で抜け出してきた脚色を見て、行雄さんの期待は確信へと変わる。香港馬グリーンバーディーの猛追をクビ差おさえて飛び込んだゴールは、牧場にとって07年サンアディユ以来、2度目のセントウルS勝利となった。
「翌日の新聞に川田将雅騎手はサンアディユに続いての勝利。そして安田隆行調教師は騎手時代にリリーズブーケで2着になった以来と書いてありました。サンアディユもリリーズブーケもうちの生産馬。きっと縁があったのだと思います」
ダッシャーゴーゴーの母ネガノは1996年カナダ生まれ。競走成績は米1勝のみだが、兄弟にカナダの重賞クラスを勝っている馬がいた。血統表から「堅実さ」を感じていた行雄さんは、せり会場で本馬を見て、すぐに購入候補に入れたという。グラマラスな体型が目を引き、何より「父Miswakiを強く感じさせて、(祖父の)Mr.prospecterの良いところも悪いところも全て受け継いでいた」。
現地でSalt Lakeを種付け後、日本に輸入後に生まれた初仔は「筋肉量が豊富で、カチッとした体型。まさにイメージどおり」だった。それはイコール、ネガノの繁殖牝馬としての優秀さを物語っていた。
「ネガノの仔はクロフネを付ければ芦毛に、フレンチデピュティを付ければ栗毛に生まれています。父の特徴や持ち味を引き出すという意味では優秀な繁殖牝馬といえるのかもしれませんね」
初年度産駒のビッグシャークはパワーとスピードを兼ね備え、短距離ダートを中心に活躍した。同馬が中央5勝目を挙げた06年に、スピードを追及して種付けされたのがサクラバクシンオー。そして、翌年に生まれたのがネガノの2007、のちのダッシャーゴーゴーである。
「ビッグシャークや姉ホワイトヴェール(父クロフネ)とは見た目から違うタイプでしたが、当歳の頃から評価は高かったです。立たせて見栄えがするタイプというより、歩かせて良い馬。とても柔らかい動きをしていました。育成に移動後も順調に成長してくれて、この馬はきっといつか大成してくれる、そう思っていました」。
デビュー10戦目でタイトルを獲得してなお、成長一途の3歳馬。
母と父から受け継いだスピードに磨きをかけて、ダッシャーゴーゴーはG1の舞台へと突き進む。