2010年08月01日 小倉記念 G3
優勝馬:ニホンピロレガーロ
プロフィール
- 生年月日
- 2003年05月30日 07歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:28戦6勝
- 総収得賞金
- 173,852,000円
- 馬主
- 小林 百太郎
- 生産者
- 福岡 清 (静内)
- 調教師
- 服部 利之
- 騎手
- 酒井 学
第46回小倉記念 (G3)は、中団から早めに押し上げたニホンピロレガーロがバトルバニヤンとの激しい叩きあいをハナ差制して優勝。嬉しい重賞初勝利をあげた。稀代の名牝テスコガビーの生まれ故郷としても知られている新ひだか町の福岡牧場だが、現代表となってからは初めての重賞制覇となった。
ニホンピロレガーロを生産したのは昭和35年に福岡巌さんが新ひだか町静内豊畑に創業した牧場だ。現在はあとを継いだ清さんが、妻のみえ子さんとともに9頭の繁殖牝馬をけい養している。
当日はテレビ観戦。「前走は重賞(新潟大賞典(G3))で3着とはいえ、(追い込みには有利な)直線の長い新潟コースでしたからね。9番人気でしたし、レース前は掲示板くらいあれば良いかなって、そう思っていました」という気持ちで観戦していたそうだが、ニホンピロレガーロは、いつになく早めの競馬から直線は力強い走りを見せた。「ゴールでは力が入りましたが、勝ったか負けたかはわかりませんでした。と、いうよりも今までたくさん悔しい思いをしてきたから、また負けたかなってそう思いましたね」と弱気になったそうだが、結果が出る前に福岡さんの電話にはお祝いの電話が次々と入って対応に苦慮したそうだ。「半兄のニホンピロキースが2007年の小倉記念で負けていますので、そういう意味ではとくに嬉しい1勝になりました」と笑顔をみせた。
ニホンピロレガーロの母ニホンピロポリーナは2001年生産のニホンピロキースを宿した状態で別の牧場から移動して来た。「小林オーナーには以前からお世話になっておりましたので、お預かりすることになりました。少し気性の強い馬でしたが、それくらいだから走ったのでしょうね」という。
私たちの仕事は、馬主さんの大切な馬をお預かりしていますので、大切に育てて、送り出す。それだけなんですが、それが難しい。ニホンピロレガーロの場合はとにかく健康でした。手がかかった記憶がありません。それくらいに順調でしたね。長くお世話になっている馬主さんに恩返しが出来て本当によかったです」とほっとしたような表情になった。
「こんな仕事をしていると、家族と外にも出られない。娘の結婚式も日帰りでした。でも、こんな喜びがあるから続けていられるんですね」と嬉しそうにレースをふり返った。