2010年03月21日 阪神大賞典 G2
優勝馬:トウカイトリック
プロフィール
- 生年月日
- 2002年02月26日 08歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:42戦8勝
- 総収得賞金
- 550,388,000円
- 母 (母父)
- ズーナクア(USA) by Silver Hawk(USA)
- 馬主
- 内村 正則
- 生産者
- 土田 扶美子 (三石)
- 調教師
- 野中 賢二
- 騎手
- 藤田 伸二
数々の名勝負を生み出してきた阪神大賞典(G2)。今年の勝ち馬は5年連続5回目の挑戦となる古豪、トウカイトリックだった。
生産した土田扶美子さんの牧場は、両親の昭司さんご夫妻と息子の陽司さん、そして昨年9月に美香さんをお嫁さんに迎え、現在は陽司さんが中心となり家族5人で繁殖牝馬6頭を飼養している。
「良い状態ではあるなと思っていましたが、今回は出産予定日の馬がいたので応援に行くことが出来ませんでした」と陽司さん。家族揃って自宅でのテレビ観戦となったわけだが、勝利の瞬間は喜びを噛み締める間もなく「慌てて馬入れして、家の中を掃除して…。お祝いに駆けつけてくれたお客さんと祝杯をあげていたらお産が始まって…全てが終わったのは翌朝の3時過ぎでした。本当に長い1日でしたよ」と慌ただしくも充実した1日だったようだ。
トウカイトリックの母、ズーナクアは米国産。米G1オークリーフS(G1)など5勝をあげたこの繁殖牝馬は、陽司さんが牧場を継ぐにあたり、祖父の昭司さんが手配してくれた大きなプレゼントだった。
「今年で20歳ですが、気の強さはずっと変わらないです。基本的には臆病なんだけど、スイッチが入ると感情むき出しに威嚇して来たりするので。それが産駒たちの勝負根性に繋がっているのかも知れませんけどね」と陽司さん。まだ馬の扱いに慣れていない美香さんをかじったり、いたずらを仕掛けるずる賢さも持っているそうだ。
また、陽司さんと美香さんの馴れ初めにもトウカイトリックが大きく関わっている。「私はディープインパクトから競馬を知ったので、ディープと同期なんですがトリックのことは全然知らなかったんです」。馬とは無縁の生活を送っていた美香さんが、突然ハマった競馬。そして3年前、インターネット上でトウカイトリックの妹(レオパステル)誕生の記事を見つける。「愛らしいとねっ仔の姿に感激して、牧場見学に行きたいとコンタクトを取ったのが始まりでした」。その後、何度も牧場へ足を運んだ美香さんは、トウカイトリックが出走する度に競馬場を訪れていた陽司さんと一緒に応援していくうち、自然と馬産地へ飛び込む覚悟が出来ていったそうだ。
「同い年の馬たちが次々引退していく中で、8歳で再び重賞制覇出来るなんてすごいことだと感じています。馬の力を生かして上手に乗ってくれた藤田騎手、大事に、長い目で見てくれている野中調教師には本当に感謝しています」と話す美香さんの顔は、三代目の陽司さんを支える“牧場の嫁”だった。
次走は、同じく5度目の挑戦となる天皇賞(春)(G1)。夫婦揃って現地で応援、といきたいところだったが「ズーナクアの出産予定日が丁度5月2日なんですよ…家を空けるのは無理ですね」と残念そうな陽司さん。天皇賞(春)(G1)当日も慌ただしい嬉しさに包まれた1日になるよう、願わずにはいられない。
生産した土田扶美子さんの牧場は、両親の昭司さんご夫妻と息子の陽司さん、そして昨年9月に美香さんをお嫁さんに迎え、現在は陽司さんが中心となり家族5人で繁殖牝馬6頭を飼養している。
「良い状態ではあるなと思っていましたが、今回は出産予定日の馬がいたので応援に行くことが出来ませんでした」と陽司さん。家族揃って自宅でのテレビ観戦となったわけだが、勝利の瞬間は喜びを噛み締める間もなく「慌てて馬入れして、家の中を掃除して…。お祝いに駆けつけてくれたお客さんと祝杯をあげていたらお産が始まって…全てが終わったのは翌朝の3時過ぎでした。本当に長い1日でしたよ」と慌ただしくも充実した1日だったようだ。
トウカイトリックの母、ズーナクアは米国産。米G1オークリーフS(G1)など5勝をあげたこの繁殖牝馬は、陽司さんが牧場を継ぐにあたり、祖父の昭司さんが手配してくれた大きなプレゼントだった。
「今年で20歳ですが、気の強さはずっと変わらないです。基本的には臆病なんだけど、スイッチが入ると感情むき出しに威嚇して来たりするので。それが産駒たちの勝負根性に繋がっているのかも知れませんけどね」と陽司さん。まだ馬の扱いに慣れていない美香さんをかじったり、いたずらを仕掛けるずる賢さも持っているそうだ。
また、陽司さんと美香さんの馴れ初めにもトウカイトリックが大きく関わっている。「私はディープインパクトから競馬を知ったので、ディープと同期なんですがトリックのことは全然知らなかったんです」。馬とは無縁の生活を送っていた美香さんが、突然ハマった競馬。そして3年前、インターネット上でトウカイトリックの妹(レオパステル)誕生の記事を見つける。「愛らしいとねっ仔の姿に感激して、牧場見学に行きたいとコンタクトを取ったのが始まりでした」。その後、何度も牧場へ足を運んだ美香さんは、トウカイトリックが出走する度に競馬場を訪れていた陽司さんと一緒に応援していくうち、自然と馬産地へ飛び込む覚悟が出来ていったそうだ。
「同い年の馬たちが次々引退していく中で、8歳で再び重賞制覇出来るなんてすごいことだと感じています。馬の力を生かして上手に乗ってくれた藤田騎手、大事に、長い目で見てくれている野中調教師には本当に感謝しています」と話す美香さんの顔は、三代目の陽司さんを支える“牧場の嫁”だった。
次走は、同じく5度目の挑戦となる天皇賞(春)(G1)。夫婦揃って現地で応援、といきたいところだったが「ズーナクアの出産予定日が丁度5月2日なんですよ…家を空けるのは無理ですね」と残念そうな陽司さん。天皇賞(春)(G1)当日も慌ただしい嬉しさに包まれた1日になるよう、願わずにはいられない。