2010年01月11日 フェアリーS G3
優勝馬:コスモネモシン
プロフィール
- 生年月日
- 2007年03月11日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/青鹿毛
- 戦績
- 国内:5戦2勝
- 総収得賞金
- 212,418,000円
- 父
- ゼンノロブロイ
- 母 (母父)
- デュプレ(GB) by Singspiel(IRE)
- 馬主
- (有) ビッグレッドファーム
- 生産者
- 富田 恭司 (様似)
- 調教師
- 清水 英克
- 騎手
- 石橋 脩
2009年から3歳1月へと施行時期が移行され、距離が1600mに延長されたことで牝馬クラシック戦線における重要なステップレースとなったフェアリーS(G3)。実際、昨年の優勝馬ジェルミナルは桜花賞(Jpn1)、オークス(Jpn1)ともにブエナビスタ、レッドディザイアに次ぐ3位入線を果たしている。今年は、ゼンノロブロイ産駒のコスモネモシンが11番人気の低評価を覆すように優勝。
千歳空港から距離にしておよそ160km。日高地方の最東部に位置する「様似町」。JR日高本線の終着駅でもあるここが、コスモネモシンの生まれ故郷である。
馬産の歴史は日高の中では比較的新しく、生産頭数も決して多い地域ではないが、昨年の交流競走で活躍したマコトスパルビエロや中山グランドジャンプ(JG1)の優勝馬スプリングゲント、あるいは、一昨年のニュージーランドトロフィー(Jpn2)の覇者サトノプログレスなど毎年のように重賞勝馬を送り出している。
コスモネモシンの生産牧場、富田恭司牧場は街の中心部から約1キロほど山間に入った所にある。自然の形状を最大限に生かした17町歩の敷地面積。放牧地1面の面積を出来る限り広く取り、馬に負荷がかけられるようになっている。小奇麗に片付けられた厩舎地域が、きめ細かな飼養管理を物語っている。
「前日に(同じ様似町の高村伸一牧場の生産馬で、同じ清水英克厩舎の)ガルボがシンザン記念に勝ったことにあやかりたいとは思いましたが、自分の馬は全然人気がなかったですからね。ひとつでも上の着順をと思っていましたが、まさか勝てるとは思わなかったです」と生産者の富田恭司さんが、まだ信じられないというような表情で迎えてくれた。
「京都金杯にも生産馬(ティアップゴールド)が出走していましたが、4番人気で13着でした。重賞に勝つなんて、そんなに簡単なものじゃない」と、テレビの前で、気楽な気持ちで応援していたそうだ。「だから、ゴールした瞬間は、同じ馬主さんのもう1頭の馬(コスモレニ)かと思ったほどです。でも、次々に掛かってくるお祝いの電話でやっと実感が沸いてきた」と富田さん。
富田さんの牧場は、家族だけで7頭の繁殖牝馬を養っている家族経営の牧場。お父さんの敬之丞さんがスタートした牧場の歴史は約50年になるが、JRAの重賞勝馬はマイネルスケルツィに続いて2頭目。それだけに「今でも夢みたいに嬉しい。次の仕事の活力になります」と喜びを表現していた。
「牧場にいた頃は、やや小さかったですが、怪我や病気とは縁のない、丈夫な馬でした。ただ、性格はキツかったですね。この気の強さは母親ゆずりです。母親は相当ですよ」と、どこか頼もしそうに言う。コスモネモシンの母デュプレは、恭司さん自身が英国のタタソールズのせりで購入した馬というのも嬉しさを倍増させているのかもしれない。「だから、1歳夏のサマーセールで声がかかったときは嬉しかったです。でも、今日の方が嬉しい」と富田さん。
「クラシックは出るだけでも凄いこと」と言うが、コスモネモシンはその切符を手中にした。「とにかく無事に、そして不利なく力を出してくれれば、それで満足です」と北の空の下から応援している。
千歳空港から距離にしておよそ160km。日高地方の最東部に位置する「様似町」。JR日高本線の終着駅でもあるここが、コスモネモシンの生まれ故郷である。
馬産の歴史は日高の中では比較的新しく、生産頭数も決して多い地域ではないが、昨年の交流競走で活躍したマコトスパルビエロや中山グランドジャンプ(JG1)の優勝馬スプリングゲント、あるいは、一昨年のニュージーランドトロフィー(Jpn2)の覇者サトノプログレスなど毎年のように重賞勝馬を送り出している。
コスモネモシンの生産牧場、富田恭司牧場は街の中心部から約1キロほど山間に入った所にある。自然の形状を最大限に生かした17町歩の敷地面積。放牧地1面の面積を出来る限り広く取り、馬に負荷がかけられるようになっている。小奇麗に片付けられた厩舎地域が、きめ細かな飼養管理を物語っている。
「前日に(同じ様似町の高村伸一牧場の生産馬で、同じ清水英克厩舎の)ガルボがシンザン記念に勝ったことにあやかりたいとは思いましたが、自分の馬は全然人気がなかったですからね。ひとつでも上の着順をと思っていましたが、まさか勝てるとは思わなかったです」と生産者の富田恭司さんが、まだ信じられないというような表情で迎えてくれた。
「京都金杯にも生産馬(ティアップゴールド)が出走していましたが、4番人気で13着でした。重賞に勝つなんて、そんなに簡単なものじゃない」と、テレビの前で、気楽な気持ちで応援していたそうだ。「だから、ゴールした瞬間は、同じ馬主さんのもう1頭の馬(コスモレニ)かと思ったほどです。でも、次々に掛かってくるお祝いの電話でやっと実感が沸いてきた」と富田さん。
富田さんの牧場は、家族だけで7頭の繁殖牝馬を養っている家族経営の牧場。お父さんの敬之丞さんがスタートした牧場の歴史は約50年になるが、JRAの重賞勝馬はマイネルスケルツィに続いて2頭目。それだけに「今でも夢みたいに嬉しい。次の仕事の活力になります」と喜びを表現していた。
「牧場にいた頃は、やや小さかったですが、怪我や病気とは縁のない、丈夫な馬でした。ただ、性格はキツかったですね。この気の強さは母親ゆずりです。母親は相当ですよ」と、どこか頼もしそうに言う。コスモネモシンの母デュプレは、恭司さん自身が英国のタタソールズのせりで購入した馬というのも嬉しさを倍増させているのかもしれない。「だから、1歳夏のサマーセールで声がかかったときは嬉しかったです。でも、今日の方が嬉しい」と富田さん。
「クラシックは出るだけでも凄いこと」と言うが、コスモネモシンはその切符を手中にした。「とにかく無事に、そして不利なく力を出してくれれば、それで満足です」と北の空の下から応援している。