重賞ウィナーレポート

2010年01月24日 平安S G3

2010年01月24日 京都競馬場 晴 良 ダ 1800m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ロールオブザダイス

プロフィール

生年月日
2005年04月30日 05歳
性別/毛色
牡/栗毛
戦績
国内:25戦6勝
総収得賞金
163,685,000円
トワイニング(USA)
母 (母父)
ラブフォーエバー  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
(株) 東京ホースレーシング
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
角居 勝彦
騎手
岩田 康誠
 育成時には線が細く、まるで牝馬のような馬が重賞を制覇。その頃の姿が脳裏に残っている社台ファームの長浜卓也さんに、ロールオブザダイスの勇姿は想像出来なかった姿でもあった。

 「これで中央と地方遠征を含めて25戦目となりますが、まさかこれほどタフにレースに使えるだけでなく、重賞戦線で勝ち負けが出来る馬になってくれるとは。しかも、調整放牧こそありますが、デビュー以来、長期の休養は一度もありませんからね」(長浜さん)

 社台ファームの生産馬には、レースに使われて行きながら強くなっていく馬が多いが、まさにロールオブザダイスもそんな一頭と呼べるだろう。4歳時の佐賀記念(Jpn3)で2着、続くダイオライト記念(Jpn2)で3着となった後は一度、1600万下までクラスを落としたものの、赤富士Sを勝利してオープンに返り咲くと、初のG1挑戦となった東京大賞典(Jpn1)でも3着と自力を証明した。

 「強豪に揉まれてきた経験が生きた、素晴らしいレースだったと思います。今回のレースもピカピカの馬体で出走させてきましたが、その手腕の高さも含めてさすが角居厩舎だと思います。また、素晴らしい騎乗を見せてくれた岩田騎手、そして山元トレーニングセンターや、グリーンウッドトレーニングなど、関わった全員のチームワークで勝ち取った重賞勝利だと言えるでしょう」(長浜さん)

 近親にはタヤスツヨシの名前もあるように、大物を輩出する印象があるが、その一方で確実に競走馬になり、堅実に賞金を加算するタイプを多く輩出する、馬主孝行なファミリーでもある。

 「この母系からは久々の重賞勝ちですからね。牧場でも大いに盛り上がりました。母ラブフォーエバーは、今年、キングカメハメハの産駒を出産予定です」(長浜さん)

 この勝利で、一躍フェブラリーS(G1)の惑星馬となった感もあるロールオブザダイスであるが、長浜さんは確実に賞金を加算できたことが大きいと見ている。

 「ダート戦線は既に賞金を持った馬が多く、オープンになっても出たいレースに出れないもどかしさがあります。しかし、これで今後のローテーションも組みやすくなるでしょう」(長浜さん)

 馬名の由来は「転がるサイコロ」。ダート重賞戦線というキャスティングボードに振られたロールオブザダイスが次に出す目も「1」となりそうだ。