重賞ウィナーレポート

2010年01月05日 中山金杯 G3

2010年01月05日 中山競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アクシオン

プロフィール

生年月日
2003年03月29日 07歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:17戦7勝
総収得賞金
251,077,000円
サンデーサイレンス(USA)
母 (母父)
グレイテストヒッツ(USA)  by  Dixieland Band(USA)
馬主
中田 徹
生産者
坂東牧場 (平取)
調教師
二ノ宮 敬宇
騎手
藤田 伸二
  • 北海道平取町にある坂東牧場
    北海道平取町にある坂東牧場
  • 事務所
    事務所
  • 厩舎
    厩舎
  • ウォーキングマシン
    ウォーキングマシン
 今年の中央競馬の幕開けを告げる名物重賞中山金杯(G3)は7歳馬アクシオンが優勝。重賞初Vとなった前走の勢いをそのままに、重賞2連勝を飾った。

 本馬の生産は平取町の坂東牧場。昨年は本馬の他に生産馬ビービーガルダンが重賞を2勝し、このコーナーでもたびたび紹介してきた。

 同牧場総務部の荒木一仁さんは、「前走が強い内容でしたし、3着までには来てくれるだろうと期待して見ていました。今回は重いハンデでしたが、馬格のある馬なので大丈夫だろうと思いました。道中は早く仕掛ける馬もいましたが、藤田騎手が冷静にじっと我慢して乗ってくれて、直線では良い脚を使ってくれました。改めて強いなと実感しました。」と、続く快走に感心している。重いハンデ、1番人気を背負っての堂々たる勝利は、着差以上の好内容といっていいだろう。

 本馬は今年7歳となるが、まだキャリアは17戦。4歳時、これからという時に屈腱炎を患い、2年に及ぶ休養を経て昨年の春に復帰。その後は着実に成績をあげ、秋にオープン入りすると立て続けに重賞を連勝。我慢と苦労を重ねた末、ようやく高い潜在能力を示す時がきた。

 「もともと能力の高い馬でしたが、屈腱炎で長期休養を余儀なくされましたが、二ノ宮調教師と中田オーナーが辛抱して支えてくれたおかげで、見事に復活してくれました。重賞を2つ勝てましたから、賞金面で今後のローテーションが楽になったことは大きいですね。脚元や状態を見ながらになると思いますが、大きいところを獲らせてあげたいです。」と、荒木さんは更なる可能性に期待を寄せる。

 牧場では今月下旬になるといよいよ繁殖牝馬の出産予定日が近づくという。年を越し、明け1歳馬は現在ウォーキングマシンで体力をつけ、明け2歳馬はブレーキングを終えて、キャンター調教に移行中だそうだ。本格的な寒い冬を迎えている中、スタッフの皆さんは白い息を吐きながら熱心に仕事に勤しんでいる。今回の勝利は年明け早々、牧場の皆さんの胸を熱くさせる勝利となったことだろう。

 「牧場としましては昨年の生産馬の成績がこれまでで一番良くて、スタッフのモチベーションも上がっています。育成が主体の牧場ですが、生産にも力を注ぎ、今後も活躍馬を送り出していきたいです。」と、荒木さんは意気込みを語ってくれた。

 各地で活躍を見せている育成馬と共に、アクシオン、ビービーガルダンなど同牧場生産馬も今年の競馬を盛り上げてくれそうだ。