重賞ウィナーレポート

2008年10月19日 秋華賞 Jpn1

2008年10月19日 京都競馬場 晴 良 芝 2000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:ブラックエンブレム

プロフィール

生年月日
2005年01月22日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:9戦4勝
総収得賞金
164,343,000円
ウォーエンブレム(USA)
母 (母父)
ヴァンドノワール  by  ヘクタープロテクター(USA)
馬主
田原 邦男
生産者
ノーザンファーム (早来)
調教師
小島 茂之
騎手
岩田 康誠
 先週の中央競馬は、ノーザンファームの生産馬たちが席巻した。
 土曜日に行われたG2デイリー杯2歳Sはシェーンヴァルトが優勝。G3府中牝馬Sはブルーメンブラットが重賞初制覇を果たし、その5分後に行われたjpn1秋華賞ではブラックエンブレムが牝馬クラシック最後の一冠を手中に収めた。

 「ブラックエンブレムだけでなく、2歳から結果を残してくれたシェーンヴァルト、長く競馬で走りながら重賞を勝利したブルーメンブラットの勝利も嬉しかったですね」とはノーザンファームの中尾義信さん。
 中尾さんには先週にもG1スプリンターズSを勝利したスリープレスナイトについて、喜びの声を聞かせていただいたばかりである。

 この秋華賞はブラックエンブレムが勝利したということだけでなく、配当の面でも後々まで語られるレースとなった。11番人気のブラックエンブレムから、8番人気、16番人気で決まった3連単の配当は、なんと1098万2020円。これはG1レースでは最高配当でもある。

 「ブラックエンブレムを始め、出走馬全てに力差が無かったのでしょう。またブラックエンブレムで言えば、春先に重賞(フラワーC)も勝利していますし、そういう意味ではまだ印が付いて良かった馬だったとも言えますね」(中尾さん)

 父ウォーエンブレムにとってもこれが初めてのG1馬となるが、母のヴァンドノワールにとっても、ブラックエンブレムが初めての重賞馬であり、勿論のことG1馬。近親にはG2京都大賞典、jpn2京都記念を制したナリタセンチュリーの名前こそあるが、jpn1のタイトルを血統名簿に示したのはブラックエンブレムが最初となる。

 「決して血統は目立っていませんでしたが、小島茂之調教師もデビュー前から何度も牧場へ来て、育成スタッフと打ち合わせをしていましたし、また前走の後から栗東に滞在するなど様々な工夫をしてくれたことで能力を発揮することができたのでしょう」(中尾さん)

 ブラックエンブレムはこの後、11月16日に行われるG1エリザベス女王杯への出走を予定しているが次々と有力馬を競馬場へと送り出すノーザンファームとしては、今週行われるjpn1菊花賞の登録馬にも有力馬の名前がある。
 2週続けて中尾さんにG1制覇の喜びをうかがわせていただいたが、ひょっとしたら「二度あることは三度ある」のかもしれない。