2009年10月03日 シリウスS G3
優勝馬:ワンダーアキュート
プロフィール
- 生年月日
- 2006年03月14日 03歳
- 性別/毛色
- 牡/鹿毛
- 戦績
- 国内:10戦5勝
- 総収得賞金
- 876,306,000円
- 母 (母父)
- ワンダーヘリテージ(USA) by Pleasant Tap(USA)
- 馬主
- 山本 信行
- 生産者
- フクダファーム (三石)
- 調教師
- 佐藤 正雄
- 騎手
- 和田 竜二
第13回シリウスステークス(G3)、1番人気は円熟味を増す7歳馬ワンダースピード、3番人気は昇り調子の3歳馬ワンダーアキュート、注目された兄弟対決は好位から早め抜け出した弟ワンダーアキュートが後続に3馬身の差をつけて圧勝した。グリーンチャンネルの中継では、レース後に引き上げてくる兄弟のツーショットが映し出され、印象的だったこのレース、両馬を生産したのは新ひだか町三石清瀬のフクダファームだ。代表の福田清さん、息子さんの真一さんを中心に、10頭ばかりの繁殖牝馬を飼養する家族経営の牧場だ。
既に重賞4勝を挙げているワンダースピード、昨年は武蔵野ステークス(G3)をキクノサリーレが優勝と、快進撃が続くフクダファーム、当欄にも度々登場して頂いているが、今回も福田真一さんに話を伺った。
生産馬のレースは「自分が見に行くと負ける事が多くて」と、普段は見に行く事が無い真一さんだが、今回は調教師には内緒でこっそりと見に行ったそうだ。「うちのような小さな牧場で、重賞に兄弟で出走できる機会は2度と無いと思って見に行きました。2頭とも人気で変に緊張しましたが、(弟が)優勝してくれて良かったです。兄も休み明けのトップハンデを考えれば5着は悲観する内容では無かったでしょう。レース当日は、育成・休養で両馬に跨っていた吉澤ファームの従業員も駆けつけてくれたので、一緒に口取り出来て良かったですね。」と真一さんは喜びを語る。
兄弟重賞制覇という快挙には「オーナー(山本信行氏)には昔からお世話になって来ました。今になってやっと、少しだけですが恩返しが出来ています。開業当初からお世話になっている佐藤正雄調教師にも、重賞初勝利を贈る事が出来て本当に良かったですよ。佐藤厩舎の通算100勝もうちの馬(ワンダープリマ)で挙げることが出来たので、縁があるのでしょう。」と語ってくれた。
兄は10戦目で未勝利を勝ち上がり、重賞を制すまでに30戦を要した晩成な馬だったが、本馬は新馬戦を勝ち、わずか10戦で重賞制覇を果たすスピード出世だ。「この兄弟は戦績同様に性格も全く違いましたね。兄はきかない部分があり、育成でもずいぶん手を焼かせたと聞いていますが、弟は本当に手が掛からない馬でした。レースぶりも追いどおしでズブイ面のある兄に対して、乗りやすいと聞いています。」
本馬の母ワンダーヘリテージ(父Pleasant Tap)は、2戦0勝と競走成績は残せなかったが、繁殖牝馬としては優秀で、現在までに5頭がJRAでデビューし、4頭が勝ち上がっている。「馬にはきつく、放牧地ではボス的な存在ですが、人には愛想の良い穏やかな馬ですよ。繁殖牝馬としては、とまる時は1発でとまる(受胎する)けど、とまらない時は何度やってもとまらない(不受胎)、ある意味わかりやすい馬ですね。産駒はどちらかと言えば、父親の特徴を出す傾向があります。」と真一さん。
配合に関しては、山本オーナーに一任され、JBBA(日本軽種馬協会)の種牡馬を中心に配合しているそうだが、「産駒の勝利は全部ダートだしね。これからはダートでの活躍を考えたほうが良いかもしれない。ところで、ヨハネスブルグってどう思います?」と逆取材。先日、日本への輸入が決まり、JBBAでの供用となるヨハネスブルグ(父ヘネシー)に関しても、研究している様子だ。
本馬の弟には、1歳の牡馬(父オペラハウス)、当歳の牡馬(父ストラヴィンスキー)がいる。1歳は羽月友彦厩舎、当歳は佐藤正雄厩舎への入厩が予定されているそうで、先々はこちらの兄弟対決も実現するかもしれない。今年はアルデバランを受胎しているそうだ。
「うちのような小さな牧場では、重賞に出るだけでも大変な事です。同時に重賞馬3頭が出てくるとは信じられません。キクノサリーレも秋緒戦を迎えますし、3頭が一緒にジャパンカップダートに出ることになったら最高ですが、まずは無事に元気に走ってくれれば、それがなによりですよ。」と生産馬への期待を語る真一さんだ。2度目3度目の兄弟対決が実現することを楽しみにしたい。
既に重賞4勝を挙げているワンダースピード、昨年は武蔵野ステークス(G3)をキクノサリーレが優勝と、快進撃が続くフクダファーム、当欄にも度々登場して頂いているが、今回も福田真一さんに話を伺った。
生産馬のレースは「自分が見に行くと負ける事が多くて」と、普段は見に行く事が無い真一さんだが、今回は調教師には内緒でこっそりと見に行ったそうだ。「うちのような小さな牧場で、重賞に兄弟で出走できる機会は2度と無いと思って見に行きました。2頭とも人気で変に緊張しましたが、(弟が)優勝してくれて良かったです。兄も休み明けのトップハンデを考えれば5着は悲観する内容では無かったでしょう。レース当日は、育成・休養で両馬に跨っていた吉澤ファームの従業員も駆けつけてくれたので、一緒に口取り出来て良かったですね。」と真一さんは喜びを語る。
兄弟重賞制覇という快挙には「オーナー(山本信行氏)には昔からお世話になって来ました。今になってやっと、少しだけですが恩返しが出来ています。開業当初からお世話になっている佐藤正雄調教師にも、重賞初勝利を贈る事が出来て本当に良かったですよ。佐藤厩舎の通算100勝もうちの馬(ワンダープリマ)で挙げることが出来たので、縁があるのでしょう。」と語ってくれた。
兄は10戦目で未勝利を勝ち上がり、重賞を制すまでに30戦を要した晩成な馬だったが、本馬は新馬戦を勝ち、わずか10戦で重賞制覇を果たすスピード出世だ。「この兄弟は戦績同様に性格も全く違いましたね。兄はきかない部分があり、育成でもずいぶん手を焼かせたと聞いていますが、弟は本当に手が掛からない馬でした。レースぶりも追いどおしでズブイ面のある兄に対して、乗りやすいと聞いています。」
本馬の母ワンダーヘリテージ(父Pleasant Tap)は、2戦0勝と競走成績は残せなかったが、繁殖牝馬としては優秀で、現在までに5頭がJRAでデビューし、4頭が勝ち上がっている。「馬にはきつく、放牧地ではボス的な存在ですが、人には愛想の良い穏やかな馬ですよ。繁殖牝馬としては、とまる時は1発でとまる(受胎する)けど、とまらない時は何度やってもとまらない(不受胎)、ある意味わかりやすい馬ですね。産駒はどちらかと言えば、父親の特徴を出す傾向があります。」と真一さん。
配合に関しては、山本オーナーに一任され、JBBA(日本軽種馬協会)の種牡馬を中心に配合しているそうだが、「産駒の勝利は全部ダートだしね。これからはダートでの活躍を考えたほうが良いかもしれない。ところで、ヨハネスブルグってどう思います?」と逆取材。先日、日本への輸入が決まり、JBBAでの供用となるヨハネスブルグ(父ヘネシー)に関しても、研究している様子だ。
本馬の弟には、1歳の牡馬(父オペラハウス)、当歳の牡馬(父ストラヴィンスキー)がいる。1歳は羽月友彦厩舎、当歳は佐藤正雄厩舎への入厩が予定されているそうで、先々はこちらの兄弟対決も実現するかもしれない。今年はアルデバランを受胎しているそうだ。
「うちのような小さな牧場では、重賞に出るだけでも大変な事です。同時に重賞馬3頭が出てくるとは信じられません。キクノサリーレも秋緒戦を迎えますし、3頭が一緒にジャパンカップダートに出ることになったら最高ですが、まずは無事に元気に走ってくれれば、それがなによりですよ。」と生産馬への期待を語る真一さんだ。2度目3度目の兄弟対決が実現することを楽しみにしたい。