重賞ウィナーレポート

2007年10月21日 菊花賞 Jpn1

2007年10月21日 京都競馬場 晴 良 芝 3000m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:アサクサキングス

プロフィール

生年月日
2004年03月23日 03歳
性別/毛色
牡/鹿毛
戦績
国内:10戦4勝
総収得賞金
512,555,000円
ホワイトマズル(GB)
母 (母父)
クルーピアスター  by  サンデーサイレンス(USA)
馬主
田原 慶子
生産者
社台ファーム (千歳)
調教師
大久保 龍志
騎手
四位 洋文
 また、また、また、社台ファーム。これで秋のJpnⅠレースを3連勝。この怒濤の勢いを支えているのが、絶好調の3歳世代たち。スプリンターズSではアストンマーチャンが古馬を退け、秋華賞ではダイワスカーレットが今年のダービー馬ウオッカに勝利。そして3歳牡馬だけで争われた菊花賞では、そのウオッカに最も迫ったアサクサキングスが、「最も強い馬が勝つレース」を制した。

 「これでこの秋のJpn1勝利は3つ目となりましたが、最もTVの前で声が出ていたのは、このレースがクラシックということも関係しているのでしょう」と社台ファームの長浜卓也さん。すっかりこの取材の常連となった感もあるが、それでも長浜さんも話していたように、クラシックレースである菊花賞の重みが、よりJpnⅠ勝利の感動を増幅させているのかもしれない。

 「アサクサキングスはセレクトセールの上場馬ですが、腹袋もしっかりしていて、個人的にも好きな馬でした。セリの前、そしてセリの当日にも様々な調教師の先生が見に来られていたので、どの調教師の元で管理されるのか、セレクトセールの当日も大変気になっていました。それで、田原オーナーが購入されて、最もこの馬を見に来てくださった大久保龍志先生の元に入厩すると聞いたときは、嬉しさと共に、良かったという思いがありましたね」(長浜氏)

 この時、当時のアサクサキングスこと「クルーピアスターの2004」は7100万円の評価を受けているが、これはこの時に上場されていたホワイトマズル産駒では最も高い評価であり、多くのバイヤーが注目していたことの証明とも言える。

 「ただ、母のクルーピアスターが芝ではマイルまでしか勝ち鞍を残していない馬であり、また叔父にジェニュインがいるという血統からしても、距離に限界があるのではと思っていたのですが、そこはホワイトマズルの持つ底力なのでしょうね」(長浜氏)

 だが、この勝利の影にあるのは血統背景だけでなく、アサクサキングスを育て、競馬場まで送り出し、そしてこの夏の調整を順調に過ごさせた社台ファームのスタッフの力もあるのは紛れもない事実。
 今週の天皇賞・秋も、同じくこの夏を社台ファームで過ごしたダイワメジャーが出走予定。また、また、また、また、長浜さんには、レース後のコメントを考えてもらわなくてはいけなくなりそうだ。