重賞ウィナーレポート

2008年11月16日 エリザベス女王杯 G1

2008年11月16日 京都競馬場 晴 良 芝 2200m このレースの詳細データをJBIS-Searchで見る

優勝馬:リトルアマポーラ

プロフィール

生年月日
2005年01月24日 03歳
性別/毛色
牝/黒鹿毛
戦績
国内:8戦4勝
総収得賞金
232,982,000円
アグネスタキオン
母 (母父)
リトルハーモニー  by  コマンダーインチーフ(GB)
馬主
(有) 社台レースホース
生産者
(有)社台コーポレーション白老ファーム (白老)
調教師
長浜 博之
騎手
C.ルメール
 念願のG1初制覇。というより、今回のエリザベス女王杯は、リトルアマポーラの実力を改めて証明できたレースと言えるのではないだろうか。

 「戦前から3歳同士では差のない実力を持っていた馬だと思っていたので、あとは古馬と戦った時にどんなレースをしてくれるのだろうと思いながらレースを見ていました」
 とは白老ファームの石垣節雄繁殖主任。レースは牧場で見ていたというが、ちょうどこの日はクラブの会員さんも見学に訪れており、牧場スタッフと大人数でTV画面に向かって声援を送っていたとも話す。

 生まれた頃のリトルアマポーラは、決して目立った存在では無かった。大きな怪我をすることもなく、順調に育っていたこともあり、牧場にいた頃には特別強い印象を石垣さんに残したわけではなかった。

 「強いな、と思ったのは新馬戦、そして続く500万下を連勝した時ですね。リトルアマポーラには申し訳ないのですが、走ってみて改めて能力に気付かされました」(石垣さん)
 能力の高さはこれまで戦ってきたG1レースにおける上がり3ハロンのタイムにも証明されている。桜花賞、秋華賞共にメンバー中最速を記録。オークスでも大外を回りながら35秒台の脚を繰り出してみせた。

 「今回は今までのレースよりも前で競馬ができていたので、いい勝負ができるなとは見ていましたね。それでも3歳だけでなく古馬も破ることができたのは嬉しい限りです」(石垣さん)

 ウチの牧場らしい渋い血統ですね。と石垣さんが話す母リトルハーモニーは、祖母に阪神牝馬特別など重賞2勝をあげたルイジアナピットの名前もある日本で育まれた牝系。今年はスペシャルウィークの牡馬(リトルハーモニーの08)を出産したが、お腹の中にはリトルアマポーラと全兄弟となるアグネスタキオンを受胎している。

 「母はリトルアマポーラのように馬っぷりもいい産駒を多く出しています。来年誕生する産駒にもリトルアマポーラのような活躍を期待したいですね」
 と石垣さん。G1馬の兄弟として生まれてくるリトルハーモニーの09だが、その肩書きはリトルハーモニーの活躍によって、「G1+α勝」の兄弟ともなっていくのかもしれない。