2009年02月21日 クイーンC G3
優勝馬:ディアジーナ
プロフィール
- 生年月日
- 2006年06月02日 03歳
- 性別/毛色
- 牝/芦毛
- 戦績
- 国内:8戦3勝
- 総収得賞金
- 142,671,000円
- 母 (母父)
- アイネスターキン by ビシヨツプボブ(CAN)
- 馬主
- ディアレスト
- 生産者
- 南部 功 (浦河)
- 調教師
- 田村 康仁
- 騎手
- 内田 博幸
阪神ジュベナイルフィリーズGⅠの2、3着馬が出走したハイレベルのクイーンカップGⅢ。粘り強い根性を発揮して後続を押さえ込み、先頭でゴールを駆け抜けたのは4番人気のディアジーナ(父メジロマックイーン)だった。
本馬を生産した南部功さんの牧場は、絵笛の沢でも最も北に位置する。昭和38年、先代の南部貞雄さんが創業、功さんは二代目となる。「当時は街灯も無い山奥で、道路も細い砂利道、当時の父は色々と苦労したと思います。」現在は、奥様の道子さんとご夫婦で繁殖牝馬4頭を繋養する小規模な牧場だ。「家族二人の小さな牧場だし、馬に目が行き届かない事もあるから、ずっとこんな規模で続けて来たんですよ。」と南部さんは語る。
そんな南部さんにとって、待望の初重賞制覇となった当日のレースは、夫婦でのテレビ観戦。「強いメンバーが揃っていたし、人気のダノンベルベールには赤松賞で負けていたから、レース中はダノンベルベールばかり気になってたよ。運良く2着にでも入ってくれたら上出来と思っていたから、まさか勝つとは思ってなかったね。」審議の最中なのに、仲間の牧場からはお祝いの電話が鳴り止まず「半信半疑で、確定が決まるまで心配しましたよ。」と苦笑しながら当日の様子を語ってくれた。
「上手に乗ってくれた内田博幸騎手、管理する田村康仁調教師、育成も担当した馬主さんのディアレスト(代表:高樽秀夫氏)には感謝の気持ちで一杯ですね。」と語る南部さんだが、南部さんとディアレストとの関係は、2005年のセレクションセールで高樽氏が、本馬の半兄バリュアブルズを購買した事を縁に始まった。「1歳のバリュアブルズを牧場に見に来た時に、当歳のディアジーナも気に入ってくれたみたいでね。」今年デビューを迎える2歳の半弟(父トウカイテイオー)も同馬主でのデビューが決まっているそうだが「クイーンカップの翌日に様子を見てきたけど、既に時計も出していて順調そうだったよ。」と姉に続いての活躍を楽しみにしているそうだ。
本馬の母、アイネスターキンは未出走で繁殖入り。 「仔出しは良いし、クズの出ない優秀な繁殖牝馬です。」と南部さんが語るように、産駒には短距離のオープンで活躍したコスモラブシック、広瀬川特別を勝ったコスモターゲットなどの名が連なる。
3歳と今年デビューの2歳、2世代合わせても10頭余りという数少ないメジロマックイーン産駒としては、快挙ともいえる重賞勝ちとなった本馬だが、その誕生には運命的なエピソードがあったそうだ。「2005年の繁殖シーズン、アイネスターキンにはラムタラを配合しようとしたんだけど二度も不受胎が続いてね。(ラムタラとは)相性が合わないと思って配合を変更して、馬体が気に入っていたメジロマックイーンを申し込んだんだけど、函館競馬場でのお披露目(2005.6.26宝塚記念開催日のスペシャルイベント)があり、函館への輸送の関係や、種付けシーズン終盤という時期的な事もあって、種付けのチャンスは1回しか無かった。その一度きりのチャンスに、種付けして産まれたのがディアジーナだったんだよね。」メジロマックイーンとの不思議な縁を感じるとともに「馬ってのは分からないね~」と配合の神秘を語ってくれた。
一躍、牝馬クラシックの表舞台に躍り出た本馬だが、「無事に怪我無く走ってくれるのが一番ですよ。繁殖牝馬として牧場に戻ってくる事が出来たら、なお嬉しいですね。」と南部夫妻は根性娘にエールを送る。
取材の前夜、馬主さんのディアレストが主催した祝勝会には、ディアレストのスタッフも勢揃い。美浦からは田村康仁調教師も来道して、総勢三十名を越える大宴会となったそうだ。夫婦で祝勝会に招待され、自らの生産馬の初重賞制覇を祝した美酒を楽しんだという南部さんは、楽しい宴の感想を「感無量だね~!」と一言で語ってくれた。次の祝杯が待ち切れなさそうな南部さんの笑顔に応える本馬の走りに期待したい。
本馬を生産した南部功さんの牧場は、絵笛の沢でも最も北に位置する。昭和38年、先代の南部貞雄さんが創業、功さんは二代目となる。「当時は街灯も無い山奥で、道路も細い砂利道、当時の父は色々と苦労したと思います。」現在は、奥様の道子さんとご夫婦で繁殖牝馬4頭を繋養する小規模な牧場だ。「家族二人の小さな牧場だし、馬に目が行き届かない事もあるから、ずっとこんな規模で続けて来たんですよ。」と南部さんは語る。
そんな南部さんにとって、待望の初重賞制覇となった当日のレースは、夫婦でのテレビ観戦。「強いメンバーが揃っていたし、人気のダノンベルベールには赤松賞で負けていたから、レース中はダノンベルベールばかり気になってたよ。運良く2着にでも入ってくれたら上出来と思っていたから、まさか勝つとは思ってなかったね。」審議の最中なのに、仲間の牧場からはお祝いの電話が鳴り止まず「半信半疑で、確定が決まるまで心配しましたよ。」と苦笑しながら当日の様子を語ってくれた。
「上手に乗ってくれた内田博幸騎手、管理する田村康仁調教師、育成も担当した馬主さんのディアレスト(代表:高樽秀夫氏)には感謝の気持ちで一杯ですね。」と語る南部さんだが、南部さんとディアレストとの関係は、2005年のセレクションセールで高樽氏が、本馬の半兄バリュアブルズを購買した事を縁に始まった。「1歳のバリュアブルズを牧場に見に来た時に、当歳のディアジーナも気に入ってくれたみたいでね。」今年デビューを迎える2歳の半弟(父トウカイテイオー)も同馬主でのデビューが決まっているそうだが「クイーンカップの翌日に様子を見てきたけど、既に時計も出していて順調そうだったよ。」と姉に続いての活躍を楽しみにしているそうだ。
本馬の母、アイネスターキンは未出走で繁殖入り。 「仔出しは良いし、クズの出ない優秀な繁殖牝馬です。」と南部さんが語るように、産駒には短距離のオープンで活躍したコスモラブシック、広瀬川特別を勝ったコスモターゲットなどの名が連なる。
3歳と今年デビューの2歳、2世代合わせても10頭余りという数少ないメジロマックイーン産駒としては、快挙ともいえる重賞勝ちとなった本馬だが、その誕生には運命的なエピソードがあったそうだ。「2005年の繁殖シーズン、アイネスターキンにはラムタラを配合しようとしたんだけど二度も不受胎が続いてね。(ラムタラとは)相性が合わないと思って配合を変更して、馬体が気に入っていたメジロマックイーンを申し込んだんだけど、函館競馬場でのお披露目(2005.6.26宝塚記念開催日のスペシャルイベント)があり、函館への輸送の関係や、種付けシーズン終盤という時期的な事もあって、種付けのチャンスは1回しか無かった。その一度きりのチャンスに、種付けして産まれたのがディアジーナだったんだよね。」メジロマックイーンとの不思議な縁を感じるとともに「馬ってのは分からないね~」と配合の神秘を語ってくれた。
一躍、牝馬クラシックの表舞台に躍り出た本馬だが、「無事に怪我無く走ってくれるのが一番ですよ。繁殖牝馬として牧場に戻ってくる事が出来たら、なお嬉しいですね。」と南部夫妻は根性娘にエールを送る。
取材の前夜、馬主さんのディアレストが主催した祝勝会には、ディアレストのスタッフも勢揃い。美浦からは田村康仁調教師も来道して、総勢三十名を越える大宴会となったそうだ。夫婦で祝勝会に招待され、自らの生産馬の初重賞制覇を祝した美酒を楽しんだという南部さんは、楽しい宴の感想を「感無量だね~!」と一言で語ってくれた。次の祝杯が待ち切れなさそうな南部さんの笑顔に応える本馬の走りに期待したい。